琉球朝日放送の第270回番組審議会が7月19日火曜日午後3時30分より琉球朝日放送で開催された。会の冒頭、今回より新委員となる吉田央氏に委嘱状が交付された。続いて審議に入り、「動画配信時代 地上波テレビに望むこと」(十月に開催される系列の番審代表者会議で議論されるテーマ)について各委員から意見が出された。

事務局報告では視聴率(6月分)と視聴者応答(6月分)が報告された。意見の概要は以下の通り。

制作者目線に偏らず、視聴者が望む番組をいま1度リサーチしてその制作に徹してほしい。明るいばかりでなく憩いと安らぎの感じられる番組に期待する。

ネットに比べてテレビの信頼性や公平性はまだ確保できている。その良さを失わないために人材育成や企画力の向上に取り組むこと、よりよい社会変化に向けて貢献する地道な努力が必要である。

突発的な大事件や選挙報道などにおいて、テレビの速報性、即時性はいまだ重要である。今後は地域の人々の声を丁寧に取材し、その喜怒哀楽に寄り添う番組作りが求められる。

業態を改革して複数の収入元を確保することも大切。視聴率にとらわれすぎず番組の質を向上させたり、地域密着を徹底したりすることで安定的なスポンサー収入も見込めるようになる。

テレビの信頼性と正確性を評価している。高齢者や幼児、海外から来た人に向けての情報発信や、災害時のライフラインとしての役割も果たしている。今後は専門的な情報をより丁寧に伝えることに期待したい。

ネットとテレビを切り分けずに融合と共存を考えるべき時代に来ている。番組を配信して広告収入を得るなど、ネットを活用して収益を上げる方法を模索してほしい。

番組が見られていないことが問題なのか、収入減が問題なのか、テーマの焦点を絞ってほしい。ネットを参考にして、視聴者参加型の番組や課金システムなどといった収益の仕組みを作ってはどうか。

出席委員 安里睦子・横田哲・長嶺亮子・波平恒男・砂川久美子・渡名喜郁夫・吉田央