さて、長年「離島の足」として沖縄の空を飛んだ飛行機があります。様々な人の思いを乗せて飛んだ飛行機の最後のフライトに密着しました。
客室乗務員「今までたくさんのお客様を運んでくれてありがとうと声をかけたいです」
整備士「無事故で今日を迎えたことをうれしく思います。(業務部スタッフ)沖縄の離島の生活を支えてくれた飛行機ありがとう」
那覇空港に到着した彼の名前はQ300。沖縄本島と離島の架け橋として活躍した航空機です。この日、最後の定期便を終え、一つの役目に幕を下ろしました。
DHC8-Q300(ダッシュエイト・キュー300)。2007年から沖縄の空を飛びましたそれまでのものより大きさや性能(速度、航続距離)が優れており、当時、スタッフも期待に胸を弾ませていたといいます。
パイロット二田晋弥さん「これまで乗客39名だったのが、50名となったので、かなり飛行機らしい飛行機だと思った」
航空整備士中本幸也さん「”大型機だ”というのが第一印象ですね。システムもこれまでとは違って、進化していたのでうれしかった」
沖縄本島と離島の足として多くの人々の絆をつむいできたQ300。しかし、めまぐるしく進化する航空機の技術。時代の流れが、彼の身にもやってきます。RACでは2016年から彼に代わる新たな機体の導入を開始し、今年2月、全ての機体をQ400に更新する事を決定。
11年間活躍してきた沖縄の場所を後輩へ譲り、カナダへと渡ることになりました。この日は、彼の退役を祝う遊覧飛行イベント。多くのファンが集まりました。
久米島や慶良間諸島など、彼にとって思い出深い場所を飛びました。機内ではファンが、景色を眺めたり、写真を撮ったり。名残惜しい時間はあっという間に過ぎました。
乗客1人目「那覇(久米島から)に行くたびに利用していたので、今日で最後という事で、ちょっとさびしいです」
乗客2人目「残念ですけど、”おつかれさま”と言いたいです。これからも外国で頑張ってほしいです」
パイロット二田晋弥さん「たくさんの人々の思いを乗せ、離島の人たちの生活の足として飛んでいたけど、これからもそういう思いを忘れずにしっかりと運行してもらいたい」
航空整備士中本幸也さん「11年間も沖縄の空を飛んでくれてありがとうございます。別の場所でも頑張ってください」
常に人々の喜びや感動を運び続けてきた、DHC8-Q300(ダッシュエイト・キュー300)。次のステージでもまた多くの人の思いを運びます。