めざせ甲子園、9校目は今大会の第3シード・沖縄水産です。春の県大会で準優勝したチームには逆境を乗り越えてガンバル選手がいました。「名門復活」をかけた夏をめざしますす。
沖縄水産高校。1984年からの14年間で春夏通算11度、甲子園に出場。一時代を築いた名門校。しかし、98年の夏を最後に10年もの間、甲子園から遠ざかっています・・。
チームの指揮をとるのは名将・栽弘義監督の教え子、宜保政則監督。監督3年目の今年!再び足元からチームを作り直し、春の県大会では準優勝を成し遂げました!
では、ここで注目、今年の夏の沖縄水産!戦力紹介!監督評価は平均して控えめの点数だが、実力はそのポイントを上回る。
まず驚くのは投手陣の層の厚さ。比嘉智哉投手はMAX144キロのストレートが魅力のエース。春の県大会では、四死球27とコントロールに課題を残したが夏を前に安定している。
さらにサウスポーの知念積太投手は球持ちが良く、打者に球種を絞らせずらいピッチングが最大の武器。他にも上江洲投手や圓尾投手といった4人の投手陣が継投でマウンドを守る。
バッティングは、クリーンナップ3番がセンター山城明久選手。4番が春の県大会チームナンバーワン、5割の打率を誇るキャッチャーの比嘉秀斗選手。5番は、エース比嘉智哉選手!
ここで注目は各バッターの練習方法だ。肩から胸にかけてまわしたヒモ。これこそ宜保監督の打率アップの秘策。ヒモで肩を固定することで、ひじや体が外に開かないフォームを作り、コンパクトなバッティングを身につける。
平均して控えめの点数だが、実力はそのポイントを上回る。
「ありがとうございました!」
ところで、今年の沖水のモットーは「常に一生懸命」。その代名詞とも言える選手がいました。それが桑江瞭二選手。
身長190センチという恵まれた体格は、有望なピッチャーとして入学してきました。ところが今年の初めに腰を痛めるアクシデントに襲われました。さらに今年1月、瞭二くんのお母さんが病でこの世を去ります。
それでも、瞭二くんは家族やチームメイトの励ましで、再びグラウンドに帰ってきます。
上原大和主将「練習でも誰が見ても一生懸命なので、瞭二を見たら皆、自分も負けられないなって気持ちで皆が乗っていく良い存在だと思います」
桑江瞭二選手「長男なので弟(の面倒)を見ながらやっていきたいと思います。母は亡くなったんですけど、母は上にいるので母のためにも頑張ってメンバーに入りたいです」
雲の上の母のためにも!瞭二くんの夏、名門復活の夏が幕を開けます。
桑江瞭二選手「一日一日を大切にしながら、あと残りわずかしかないので頑張っていきたいです」
比嘉秀斗捕手「去年までは“甲子園に行きたい”と思っていたが、今年は“甲子園に行く!”という思いで毎日練習に励んでいます」
比嘉智哉投手「最後の夏は全て出し切れるように頑張りたい」
宜保政則監督「粘り強く戦っていけば何とか勝機はあるんじゃないかと思っています。(春は)準優勝までさせてもらったので、あと一つとってみたいと思ってます」
上原大和主将「(春)準優勝という結果は悔しかったという気持ちが大きいので、(夏は)どことあたっても絶対甲子園に行くというつもりで、最後は笑って終われるように、絶対、悔いのない試合をしたいです」
「行くぞ甲子園!」
めざせ明日は那覇国際高校です。