4校目のきょうは今大会の第4シード糸満高校です。部員102人という大所帯の野球部で、最後の夏にベンチ入りできる3年生は決して多くはありません。それでも、チームは明るく全員野球で一つの目標に向かっています。
野球部員102人。今年夏の大会に出場する県内64校の中で3番目に多い部員数の糸満高校。このうち3年生は33人。
春の大会では8年ぶり(11度目)にベスト4に進出し、夏のシード権を手にした強豪ですが、チームの主力は2年生です。
この夏の大会も、背番号1番から9番をつける先発レギュラー9人のうち、予想オーダーでは3年生は3人だけ。最後の大会を夢見て1年から苦しい練習に耐えてきた3年生にとっては悔しくて、辛い現実でした。しかし・・・。
照喜名章平主将「決して3年生だけでチームを作りたいという意識はまったくなく、学年に関係なく一つのチームとして、仲間として、上手い選手というのが試合に出るという気持ち」
上原忠監督「3年生のほうから“3年を中心にではなく、1年でも2年でも力のあるのを是非使ってほしい”でも、チャンスは全員にほしいと言ってましたので」
3年生だからと特別扱いはしてほしくない。最後の夏は実力で挑みたい。シード校としてのプライドがそこにありました。
3年生の中で、ひときわチームを守り立てるのがムードメーカーの桃原淳くん。
桃原淳くん選手「ベンチで声が枯れるまでずっと声を出すことです」
その持ち前の元気の良さを買われ、春の大会でベンチ入り、チーム躍進の原動力にもなった選手です。そんな桃原くんも3年最後の夏は夢があります。
桃原淳くん「プレーしたいです」
お~力強いね~桃原くん!では、レギュラー入りのために今努力していることは何でしょう?
桃原淳くん「まず…発声練習をやって、その後に一応練習も。後は自主練やってます。やっぱり、声を出さないと。声を出さないでやっていたらチームの雰囲気も悪くなるので」
さて、ここで第4シード糸満の気になる戦力分析を!
2年生を中心とした糸満高校、エースは宮国椋丞投手。甲子園経験のある上原監督が、ピッチングセンスの良さを絶賛する宮国投手の武器は、スライダーやフォークなど6種類余りの多彩な変化球。今後の成長も期待できる本格右腕だ。
そしてもう一人のピッチャーは3年生・喜屋武奨矢投手。最速130キロ後半の球速は、2年生の宮国を上回り、自信のあるスライダーを武器に、宮国とエースナンバーを争う存在。
この他、バッティングでも2年生が主軸に座る打撃力は3、守備力は4、俊足ぞろいの機動力は満点評価の5と自信を見せた。
上原忠監督「誇りに思う3年生です。自分のことよりチーム全体のことを考えられる」
島袋陽平捕手「2年生を応援してくれる先輩もいて、非常にやりやすくて、さらに頑張ろうという気持ちになります」
照喜名章平主将「今まで悔いのないようにずっとやってきて、この夏というのを常に意識しながらこの3年間を過ごしてきた。学年関係なく、とにかく100名を超える監督と部員全員がひとつになって、必死に戦って必ず甲子園にいきたいです」
「全員野球で甲子園行くぞ!お~~!」
明日はチームに監督だけでなく、新しい「鬼」が加わった八重山商工です。