※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
県と三連協 嘉手納基地の負担軽減求め緊急要請

翁長知事と嘉手納基地の地元3首長が7日、防衛省や外務省を訪れ、嘉手納基地の負担増加に抗議しました。

何が問題となっているのでしょうか。1つは、基地の北側で2017年1月までアメリカ海軍が使用していた駐機場の問題。騒音や悪臭問題で長年住民を苦しめたため、南側に移転したはずが、その後も使用されています。

もう1つは、パラシュート降下訓練の問題。危険なため、嘉手納基地で行うのは例外的な場合に限るはずが、4月と5月に相次いで行われました。先月は直前に中止されたものの、常態化が懸念されています。さて、政府の対応は、どうだったのでしょうか。

久田友也記者リポート「知事と地元3首長という異例の要請は、地元を軽視した基地の運用を続ける軍に対し、政府の毅然とした対応を求める強いメッセージとなりました」翁長知事らがまず向かったのは防衛省。稲田大臣と面談しました。

翁長知事は、「駐機場の移転により、長年にわたり苦しめられてきた騒音悪臭から解放されるとの地元住民の期待を大きく裏切るものであり、強い憤りを禁じえません」と要請しました。

また、パラシュート降下訓練については、日米両政府が「例外的な場合」に嘉手納基地で訓練できるとしているとして、海軍駐機場の使用禁止と合わせて日米の外務防衛閣僚級会合で協議するよう要請しました。

これに対し稲田防衛大臣は、「ご地元の皆様方にとって大変大きな負担になっていること、しっかりと認識をいたしております」と応えました。さらに、稲田防衛大臣は、アメリカのマティス国防長官に地元の懸念を伝えたことを明らかにしたということですが、今後の協議のスケジュールは示されなかったということです。

要請後、當山宏嘉手納町長は、「今回のこの米軍のやり方というのは、SACO合意に明らかに反することであって、町民の長年の基地負担軽減の願いを完全に裏切るものである」と話しました。

また翁長知事は、「日米地位協定、日米合同委員会、この中での本当に曖昧な部分は全部運用上アメリカさんのやりたい放題でありますから、やはり日本国の主体的な意味合いからしても、ご理解願いたいという話は最後にさせてもらっております」と話していました。

要請団はこのあと外務省にも同様の要請を行いました。