県産品を紹介するうちなームーンです。日本最南端の「日本酒」を製造している酒造メーカーをご存知でしょうか?その歴史はなんと40年。取材しました。
県を代表するお酒といえば、ビールや泡盛ですが、県産の日本酒があることをご存知でしょうか?その日本酒を製造しているのが泰石酒造(たいこくしゅぞう)。
「沖縄の環境では難しい日本酒造りをした」と、はじめた先代の思いを語った2代目の安田泰治(やすだたいじ)さん。
1965年に長崎諫早に蔵を構えていた「黎明(れいめい)酒造」と技術提携を結び日本酒造りを始めます。
なぜ、沖縄で日本酒を? 安田さん「本人の職人気質っていいますか、それでどうしても沖縄で清酒、自分が生かしてきた醸造の方法ですね専門のほうを生かしたいということで」
ところで、日本酒と泡盛の違いはまず使用するコメにあります。
泡盛は主にタイ米を使いますが、日本酒では酒米(さかまい)を使います。その酒米を釜で蒸し上げ、広げて冷ましたあと麹室に移し麹菌を撒き、米麹を作ります。
安田さん「日本酒というのは、温度管理が一番重要なものですから」「もろ味管理ですね一番心がけています。」
酒母(しゅぼ)は、ブドウ糖をアルコールに変える酵母を増やすもろ味です。日本酒造りは、常に低い温度が求められるためこの部屋の温度設定も11度しかありませんが、そのなかでも、発酵しています。その後、タンクに酒母と米麹、水を数回に分けて仕込み、低温でおよそ2ヶ月熟成させます。
そして沖縄の厳しい環境でできあがった日本酒「黎明(れいめい)」です。独特の風味を味わってほしいと話していました。
安田さん「沖縄のおコメだけを使ってですね、純米酒を作っていきたいと思っています。」
日本酒というと、寒いところで作られるイメージがあり、沖縄のような暖かい土地でも温度管理をしっかりすれば日本酒が作れることがわかりました。そしてことしの12月に純米酒を仕込む際に、初めて県内で取れた酒米を使って、日本酒造りに取り組むことにしています。