伊波「楽園の海案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんです。「サンゴの産卵2017Part1」です」
長田「今年もこの季節がやってきました。毎年5月6月は昼夜逆転する生活が続きます。でも楽しいんです。サンゴの産卵を見るのが大好きなんで」
伊波「その長田さんの大好きなサンゴの産卵の今日はパート1ということで、早速見て行きましょう」
長田「石垣島と西表島の間にある石西礁湖へ向かいます。沖縄最大のサンゴ礁ですが、昨年の水温上昇の影響で7割のサンゴが死滅してしまったんです。今回潜る場所は、小浜島の南」
伊波「今年はどうなっているか、気になりますね」
長田「まずは明るいうちにサンゴチェックします。このポイントは、石西礁湖のなかでも比較的生きているサンゴが多い所」
伊波「魚も多く、きれいな形の枝サンゴも元気ですね」
長田「直径4mを超えるテーブルサンゴ。少し色が抜けて白化しかけたんですが、頑張って生き残りました」
伊波「今年は、心配なさそうですね」
長田「そして夕暮れ・・・」
伊波「海の中も魚の数が減り、ひっそりとしてきましたね」
長田「可愛らしいコクテンフグは、寝床を探しているタイミングで私と出会ってしまい、大迷惑」
伊波「長田さんのライトが眩しかったんですかね?」
長田「悪いことをしてしまいました。ブダイは早々に膜を張り、寝てました」
伊波「こちらは、ライトを当てても動じませんね。余裕あります」
長田「実は・・・初日、2日目と、サンゴの産卵は、まったく確認できなかったんです。」
伊波「え!そうなんですか?」
長田「水温も28℃近くあるので、卵の成熟には問題ないはずです。そして・・・3日目にしてようやく産卵シーンに出会えました。午後9時30分過ぎ、岩に張り付いてるサンゴ、コモンサンゴの産卵」
伊波「小さな卵がたくさん出てきていますよ。キレイですね」
長田「続いては、脳ミソのような形をしているサンゴ、ノウサンゴも産卵」
伊波「溝がまるで脳みそみたいですね。こちらの産卵も神秘的です」
長田「こちらはハナガタサンゴの産卵シーン。このサンゴは雌雄同体なので、精子と卵子が一緒に吹き出てきます」
伊波「まるで火山の噴火みたいですね」
長田「どこのポリプから出てくるか分からないので撮影難しいんです。この映像は、取材4日目の19時30分に産卵開始。サンゴの種類によって、産む時間も違えば、産み方もそれぞれ」
伊波「サンゴって不思議な生き物ですね~」
長田「お魚たちも、予想外のご褒美に大喜びといった感じで泳いでいました」
伊波「魚たちもきっと、サンゴの産卵を待っていたんでしょうね」
長田「様々なサンゴの産卵が見られましたが、結果的に4日目まで、ミドリイシサンゴの産卵は確認できなかったんです」
伊波「あれ?もう終わりですか?長田「今日はここまで。ラストチャンスの5日目、あの巨大テーブルサンゴが産卵したんです。次回は、その感動シーンをお見せします」
伊波「長田さん、焦らしますね~次回の楽園の海も期待しています!以上楽園の海でした」