今から8年前ー「2000年 沖縄サミット」
民主党 クリントン大統領「我々は、沖縄における米軍の足跡を減らすために、引き続きできるだけの努力を致します。」
サミット出席のために沖縄を訪れ、基地の整理縮小に向けた努力を約束した民主党のクリントン元大統領。しかし、その年の11月の大統領選で共和党のブッシュ大統領が民主党のゴア候補を僅差で破って当選。2001年には、あの同時多発テロが起き、アメリカ政府は「対テロ戦争」の大きな流れの中で日本に対してはっきりと目に見える貢献を求めるようになります。
パウエル国務長官(当時)「アジア太平洋地域の安全保障のために日米安保をより強固なものにしたい」
そして2003年には、イラクにも足を踏み入れ、世界のあらゆる紛争に対応できる体制を整えるために在日アメリカ軍の再編も加速。嘉手納基地にもパトリオットミサイルが配備されるなど沖縄はブッシュ政権の中でアメリカの世界戦略の中により深く組み込まれました。
今回、共和党政権から民主党のオバマ政権に変わることに仲井真知事はー
仲井真知事「沖縄というローカルなところの安全保障システムまでどういう影響が出てくるか少し時間がかかると思います。だからオバマさんと共和党のブッシュさんとでどう変化があるのかないのかねちょっと推測しにくいところがありますね」
一方、在沖アメリカ領事館のメア総領事は、政権が代わっても、普天間基地の移設など在日アメリカ軍の再編に大きな影響はないと話します。
メア総領事「日本に加えて東アジアに対する政策は(民主党・共和党に関わらず)超党派な政策ですので基本的に変わるとは思いません。」
また、国際政治を専門とする琉球大学の我部教授は民主党政権の特徴をこう指摘します。
我部教授「国内政治重視というのが民主党の基本となります」「対外的には(外国への)関与や介入が多くなる」「日本政府にもっと働きかけて、お金を日本政府が負担する形での基地の維持というのがもっと出てくる」
8年前、平和の礎でアメリカ軍の足跡を減らす努力をする」と語った同じ民主党のクリントン大統領。オバマ新政権で県民の願う沖縄の負担軽減が図られるのか。今後、日本政府の交渉に注目が集まります。