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先月、県内の大学生が学校の垣根を超えてつくりあげたイベントが行われました。企画も出演も、観客も大学生。多くの学生にとって、ターニングポイントとなったようです。

およそ1200人の大学生が心揺さぶられたあるイベントが、先月行われました。その名も、MOVEMENT。胸に秘めた熱い思いや夢を大学生が発信するプレゼンテーションのイベントです。

Q+リポート 沖縄を変える風を巻き起こせ!MOVEMENT

発起人・嘉陽さん「若い世代が夢とかやりたいこととか持って生き生きとした沖縄の同世代作りたいなと思って」

そう語る嘉陽さん自身も大学生。嘉陽さんらの「若い力で沖縄を動かしたい、そのための場所をつくりたい」という思いに、同じ大学生の仲間が集まってきました。

現在MOVEMENTでは県内5つの大学生およそ40人が活動。およそ1年間かけて協力企業の募集やプレゼンターの選考、集客などをすべて自分たちで行ってきました。

2回目となる今回、プレゼンターに応募したのは48人。3回の予選を勝ち抜いて、ファイナリストが3人に絞られました。ルールは、一番心を動かすプレゼンテーションをした人に投票するというものです。

具志堅秀明さん「対立し続ける社会を終わらせたい沖縄の米軍基地問題の中で県民同士が対立し続ける、あの国が怖い、この国が危ないで国同士がにらみ合いをし続ける。そんなニュースや報道が多すぎてめっちゃしんどくなって自分は対立をなくしたいと思うようになりました」

Q+リポート 沖縄を変える風を巻き起こせ!MOVEMENT

トップバッターの、具志堅秀明さん。米軍基地内でのアルバイトをきっかけに、沖縄が抱える問題について考えるようになりました。名護市二見。キャンプシュワブにほど近く大浦湾を臨むこの場所で、具志堅さんは今、あることに夢中です。

具志堅秀明さん「きっかけは自分が全国を旅した時(の経験)が一番大きくて沖縄も米軍基地で大変ですけれども原発の地域とかリニア開発とかいろんな社会問題の現場に行ったときに結局構造は一緒で、じゃあ君は右なのか、左なのかって結局対立しないといけないような構図に組み込まれるから。自分たちで自立できるような地域をつくることをまずやらないとと思って」

そこで具志堅さんが1年前から始めたのが、なんと村づくり。具志堅さんの想いに突き動かされた土地の主が1500坪を無償で5年間提供。寝泊りする場所やインフラを整えるところからスタートしました。

具志堅秀明さん「いろんなことに振り回されている地域だからこそポジティブに変えていけるような一つのモデルを作りたいと思ったのが大きい(理由)です「

地域のイベントにも積極的に参加。周りの人に活動を理解してもらう事も大切にしています。自己満足に思われては意味がない。どう伝えたらいいのか、悩みながら迎えた本番。

Q+リポート 沖縄を変える風を巻き起こせ!MOVEMENT

具志堅秀明さん「別にみんなで質素な暮らしをしようってわけじゃないんですよ。沖縄各地で何十年も振り回されてきている基地っていう事から、自分たちで作りあおうよっていう文化を共有すれば沖縄県自体が取り組み自体を観光化させるような県になると思うんです。ほしい未来をみんなで作って、そしたら対立し続ける社会を終わらせることができると思っています。本気でそうしていけば自分たちで作れる未来っていうのはめっちゃ明るいしハッピーだと思います」

結果発表「MOVEMENT2016 最優秀プレゼンターは!?王櫂さんでーす!」

優勝したのは、沖縄と中国の架け橋になりたいと訴えた、留学生の王櫂さん。具志堅さんは2位。惜しくも優勝には届きませんでした。

具志堅秀明さん「今からだからね。今からどんどん自分たちであの場をプレゼンも必要ないくらい伝わるような空間を作っていくことをやっていけばいいと思います」

悔しさをにじませる具志堅さん。でも、その想いは同世代に届いていました。

Q+リポート 沖縄を変える風を巻き起こせ!MOVEMENT

参加した学生「基地問題とかも、そんなに考えたこともなかったし、自分も学生でありながら何か加われることがあればやっていきたいなって強く思いました。」「キラキラしている姿に憧れをもって、自分も参考にしたいなって強く思いました」

大学生がおこしたMOVEMENT。それは更に若い世代の心も突き動かしていました。

高校生「高校生だから行動できないのかなって思ったんですけど、今日からでも、思ったものを消化して頑張っていきたいと思います。」

具志堅さんは、「ただの変わり者」と思われては意味がない、ムラづくりを社会に共有したい、という思い。・今後は、クラウドファウンディングで資金を集めて、活動を広めたり海外で同じ取り組みをする人との交流のためのキャラバンを予定。

MOVEMENTも、3回目規模拡大の予定。・1回目の優勝者は、ラート競技に没頭する女子大学生。賞金でラートを購入し、パフォーマーとしての道を歩み始めた。