きょうから始まる「学校Walker」。学校のユニークな取り組みや学校に関する話題や課題を取材してお伝えしていきます。一回目のきょうは、学生服についてです。新学期もスタート。夢や希望を胸に新しい環境、新しい制服に身を包んで歩く学生たち。そんな、制服姿の彼らを街中で見てみると・・・
生徒「(Q:学校でもこんな風に着てるの?)学校では曲げてないです。短いのがかわいいと思うし、それが一番好きだから」「一人だけ長くしたら浮くから みんな自然に短くしている」
街の人「私たちの時代からするとかなり短いって感じはします。ちょっとハラハラします」「ちょっと短すぎてもだめだなって思います」
時代とともにその姿に変化が見られる学生服。長めのスカートを改めようと、上下のバランスが着こなしのポイントとなるブレザータイプを採用する学校が増えているといいます。
制服販売業者・明石康宏さん「かれこれ20数年前は、非常に地面すれすれの長いスカートが流行っていましたが、それを直すためにタータンチェックをご採用になられる学校が増えまして、その影響で短くなるというような方向にいたっています」
学校や制服販売業者の思惑とは別にスカート丈が短くなるなど、全国的に問題となっている制服の乱れ。今年2月には、那覇市の高校生たちがミニスカートの撲滅を訴えるチラシを配布し呼びかけました。
一方こちらでも。沖縄立具志川商業高校。1ヶ月のうち一週間は校門前にPTAと生徒会が立って、挨拶や身なり指導を去年の2学期からスタートさせました。
具志川商業生徒指導・当山清実主任「商業高校の特性として、言葉遣い、服装をはじめ、人との対応が求められてきますので、そういったものを十分意識しながら学習活動に取り組んでもらいたい」
その効果もあって去年一年間、服装で指導を受けた生徒は、1学期は800人だったのが3学期には3分の1までに減少し、この新学期学校内は制服違反している生徒は見られません。
しかし・・・。正門を出た瞬間スカートをくるっと折り曲げ短くして歩く生徒も・・・。
「はい!こんにちは、ちょっとスカート短くない?曲げてない?」
放課後も生徒の身なりについて目を光らせているのは、具志川商業高校、前原高校、中部農林高校の3校のPTAと教師たちです。ルールはルールとしてちゃんと守って欲しいという思いからです。
具志川商業PTA・浜崎かおり会長「PTA会長活動していくうちにつれて、制服のスカートの丈だけじゃなく、携帯とかマナー、子どもたちが守るべきマナーというのは教えていかないといけないということで(3校合同で)一緒にがんばっていますね。」
グループは3校共通の指導課題だったスカート丈の短さをどうにかしたいと去年9月に発足。月に一度、合同で学校近くの道路に立ち街頭指導を行っています。
高校生からはこんな本音も聞こえてきました。
生徒「学校の外では別にいいかなーみたいな。ちょっと厳しいと思います」
この取り組みを続けて7ヶ月。地域の人たちの連携が指導の成果をあげています。
生徒「あっちは一生懸命やってくれているのに、こんな身なり悪くしたらちょっと迷惑だし、悪いところがあったら直そうと思います」
この日はこの活動を参考にいしたいと、他の学校の教師やPTAも見学に来ていました。
石川高校PTA・金城守会長「継続することが大事だと思いました。親の目から見た子どもたち、子どもたちも親を見ています。この姿勢というのが大切じゃないかと思いました」
服装のみだれが心の乱れといわれますが、あなたの制服は大丈夫ですか?
こちらは3年前にモデルチェンジした前原高校の制服です。最近では、こうしたブレザータイプの制服を採用する学校が多いんです。スカートを短くさせないために、スカートの上と下に刺繍を入れたり折り曲げられにくいデザインにして対策をとるという学校も増えているといういうことです。短くさせない工夫も大切ですが、子どもたちにはルールは守るということを学んでもらって、この時期だからこそ学べる多くのことを吸収してほしいものです。