大国アメリカの新しいリーダーが決まりました。11月9日、開票が行われたアメリカ大統領選挙で共和党のトランプ氏が新大統領に選ばれました。度重なる問題発言で注目を浴びたトランプ氏が大統領になると、沖縄へはどのような影響があるのか専門家に話を聞きました。
沖縄国際大学でアメリカ政治に詳しい佐藤学教授は「はっきり言って、どうなるかをきちんと見通すことは難しい。確実なのは、ヒラリー・クリントンが勝って、ヒラリー・クリントンが大統領になったら、沖縄の政策は変わらなかっただろうということは間違いないが、そうではなくなった。トランプが沖縄をどうするか。トランプが沖縄の軍事戦略的な位置づけを知っているとは思えないので、これからアメリカの政府の中、軍の中で、全在沖米軍基地を維持したい人たちが、一生懸命価値があるということをトランプに吹き込んでいくことになると思う」「トランプがそういう意見を汲み取るか。汲み入れて今まで行ってきたことを変えるかというとそれはわからない。というのは、トランプを選んだ人たちは、アメリカが軍事同盟を維持することによって、同盟国を守って、同盟国を守ることによって、それがアメリカの国益につながるというこの考えを、拒否している人たちなんですね」「日米同盟をこれまで通りやった方がいいと言う説得が出来るかどうか。たぶんできないんだろう。と言うことからすると、大きく変わるかの世はあるかもしれない。本当にそれがどうなるかはわかりません」と話しました。
佐藤教授はさらに国内のアメリカ軍基地についてトランプ氏が発言した「さらにお金を払わなければ駐留アメリカ軍を撤退させる」といった趣旨については次のように分析しました。「多分にこれは、日本から金を引き出す、韓国から金を引き出すために言っている。トランプの交渉術で言っていることは間違いないと思う」「日本政府はより一層、一生懸命になって、アメリカへの貢ぎ物(思いやり予算など)を増やすということになるかもしれない」
結果を受けて翁長知事は「辺野古唯一とありとあらゆる手段で創らせないという膠着状態の中で、大統領になって、私たちの意見を聞いていただいて、その中でどのような判断するか沖縄からは期待したい」と話しました。