※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
アメリカ軍基地内の住宅改修工事で出された廃棄物からアスベストが検出された問題。県の環境保全課は、15日アスベストが見つかったキャンプ瑞慶覧の周辺に機械を設置し大気測定を実施しました。アスベストの量を測る大気測定が行われたのは宜野湾市と北谷町にまたがるキャンプ瑞慶覧の周囲3か所です。
15日午前、県環境衛生研究所の職員が基地のフェンス沿いに機械を設置しおよそ4時間に渡ってアスベストの量を測定しました。アスベストはキャンプ瑞慶覧の住宅改修工事で出た空調ダクトの廃棄物などに含まれていてこれらは読谷村の廃棄物集積場の他にうるま市のリサイクル工場にも運ばれていたことが新たに分かりました。
市街地に発がん性のアスベストが飛び散っていないのか不安が高まっています。県環境保全課の担当者は「県民の不安を少しでも払拭するために、データの報告を少しでも早く出せるよう努力したい」と話しています。
県環境保全課では早ければ来週月曜日にも大気調査の結果が判明するとしていますが、県や宜野湾市が求めている基地内の立ち入り調査をアメリカ軍はまだ認めていません。今回のアスベスト除去作業はアメリカ軍が発注した工事のためアメリカ軍の管理基準に従って行われますが、アスベストを含む廃棄物を基地の外に持ち出す場合には日本の大気汚染防止法に基づいて飛散の防止措置が厳しく義務付けられています。
アメリカ軍はまた「アスベストについては適切に処理していて、今後、軍で分析する」と沖縄防衛局に対して説明していますが、十分な説明を避けるアメリカ軍の姿勢は逆に住民の不安をあおるものといえます。