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県内でも被害が深刻になっているサンゴの白化現象。事態を重く見た環境省は、追加調査に乗り出しました。全体の9割が白化しているとされる石垣島の海に再びQABのカメラが潜りました。
野島記者「こちらは過去の大規模な白化現象でも、比較的影響の小さかったポイントですが、海面からは、ご覧のように白くなったサンゴが確認できます。」
石垣島の海。環境省の追加調査は、今月3日から始まっています。調査では、白化の被害があらゆる種類のサンゴに及んでいることを重く見て、白化に強いとされるものも含め、
大きく11の種類でチェックを始めました。
この日調査したポイントでも、およそ1カ月前にはポツリポツリと一部にだけ見られた白化が、より広い範囲で急激に進み、しかもあらゆる種類のサンゴに及んでいるのが確認できました。
環境省 石垣自然保護官事務所 伊藤珠実さん「種によって白化の耐性は異なっていて、高海水温の状況が落ち着いたころには、死なずに持ちこたえれば回復している種もあると思う。高海水温の状況がこのまま続くようであれば、死亡する群体が増えていくことが懸念されます。」
また別の浅い場所では、1か月前には一面真っ白だった海底のサンゴが一変。一見、元通りに回復したようにも見えますが、表面には藻が生えて殆どが死滅していました。
琉球大学理学部 中村崇准教授「ことしこのサンゴ白化現象の被害はかなり甚大になるのではと危惧している。被害という点から言うと、おそらく98年に準じるかそれに近い被害が出るのではという気がする。」
サンゴの白化は、観光や漁業への影響も懸念されていて、警鐘を鳴らす環境省では、今後も実態の把握を続ける方針です。