普天間基地の名護市辺野古への移設問題にも大きな影響を与える選挙として全国的にも注目を集める宜野湾市長選挙がきのう告示されました。現職と新人の一騎打ちとなり、7日間の選挙戦が始まりました。
立候補したのは、届け出順に、無所属・現職で、自民・公明の推薦を受ける佐喜眞淳さんと、無所属・新人で元県幹部の志村恵一郎さんの2人です。
佐喜眞候補「西普天間の跡地利用、国際医療拠点、それができるのも私、佐喜眞淳だけです」
島尻安伊子沖縄担当大臣「佐喜眞淳市長を変える必要は全くありません。それどころか、新人が出る幕はない。私はそれを声を大きく言いたいと思っております」
佐喜眞さんは普天間問題について、原点は危険性の除去であり、基地の固定化は断固阻止すると訴えていますが、辺野古への新基地建設については明言を避けています。
佐喜眞候補「普天間飛行場、あのフェンスを取っ払うことが、我々の願いであり夢でございます、あのフェンスを取っ払う」
また佐喜眞さんは、明るく夢のある宜野湾市の実現に向けて、「夢と魔法の王国」ディズニーリゾートの誘致を表明しました。
佐喜眞候補「宜野湾市の総意として、ディズニーリゾートに来てもらいたいという事を要請しながら、その環境整備に取り組んでいきたいと思います。この1期4年間がそれに向けてのある意味スタートだと思っていますし、それは実現が大でございます」
佐喜眞さんはこのほかにも、2017年度までに待機児童をゼロにすることや、返還された西普天間住宅地区の国際医療拠点化などを公約に掲げ、現職の強みを生かした選挙戦を展開しています。
志村候補「今、県政は翁長県政です、翁長知事とともに新しい街を作っていけるのは、この私、志村、志村恵一郎しかありません」
一方、新人の志村恵一郎さんは、元県の幹部職員で、政治経験はありませんが、この人の全面バックアップで初めての選挙に挑みました。
翁長知事「基地の問題、宜野湾市の問題、沖縄県の問題、やって行こう、この気持ちは私たちと全く一緒でありまして、これくらい頼もしい宜野湾市長の候補者はおりません」
本人も最大の争点と認める普天間問題については、県内移設によらない、一日も早い閉鎖・返還を求めるとしています。
志村候補「きっぱりと新基地建設については反対と申し上げます。宜野湾市民の命も、名護市民の命も、等しく同じく重いんです」
また、選挙直前になって出てきた、佐喜眞さんのディズニー誘致計画の実現性には疑問を投げかけています。
志村候補「ディズニーリゾート構想を、打ち上げ花火を、火のごとく打ち上げるような無茶なことを、現職やってはいけません。ミッキーマウスがかわいそうです」
志村さんはこの他、全ての子どもに等しく光を当てるべきだとして、こどもの貧困条例策定など、子育て支援の公約も多く掲げています。
辺野古をめぐる法廷闘争が続く中、国対知事の代理戦争の構図となった宜野湾市長選挙。前回もわずか900票差の激戦となっただけに、市民の選択に全国の注目が集まっています。