梅雨が明け、県内各地で晴天となったきょう中城村の土砂崩れ現場でも本格的な復旧作業がスタートしました。実近記者の報告です。
専門家「上に行くと、ゆるいとこが出るんです。そこはまだぐじゅぐじゅになってます」
けさ、現場で土砂の状態を確認する専門家や県の関係者たち。真夏日を思わせる日差しの中、今後の復旧作業の手順を確認しました。
実近記者「土砂崩れ現場は以前、沢になっていたこともあり、土砂からは今も水が染み出しています。復旧作業はこの水の排水路を作ることから始まります。」
土木事務所所長「とりあえず一番有効なのは水を抜くということで、地すべりの危険度が低減できる」
復旧作業の主役となるのは、きのうから現場に投入された無人遠隔操縦システム「ロボQ」搭載のパワーショベル。きょうは地元のオペレーターに操作方法などの説明が行われ、本格的な作業が始まりました。
オペレーター「感覚、操作の動きが、はっきりつかめない」
土砂の量は概算でおよそ14万立方メートル、ダンプカーで2万80000台分あると見られています。ロボQの手始めの作業は、この土砂の周囲およそ750メートルに排水用の溝を掘ることです。
そのほか県では、今週中にも集落と土砂の境目の地面に鋼材を打ち込んで、土壌を安定させる作業を行うということです。
実近記者「ヒビが入ったりしていないですか?」
一方、こちらは、崖の上の北上原地区。一部の住人は、日中は家に戻りますが未だ多くの住人の避難が続きます。
鋭利な刃物のように、切れ切れになった村道が、土壌のもろさを物語っています。
こちらの現場は、当面は測定器などを設置して、崩落の可能性や、土壌の強さを調査する方針で、まだしばらくは、見守るしかない状況が続きます。
ところで、中城村の新垣清徳村長はきょう県庁を訪れて、災害復旧に向けた県の素早い対応と協力を求めました。
要請の中で新垣村長は現在、避難指示が出ている北上原地区の9世帯26人の仮設住宅を早急に作ることや崩れた村道の迂回路の建設などを求めました。
これに対し牧野副知事も災害救助法に基づいて柔軟な形で支援したいと全面的な協力を約束しました。
なお、仮設住宅は北上原の小学校の校庭に作られる予定です。