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Q+リポート 新制度で保育園が変わる!?

この数字は、今年4月現在の県内の待機児童、つまり認可保育園に入れない子どもの数です。「2591人」と前の年より431人増えています。

県では2年後までに、認可保育園の定員を増やし、待機児童の解消を目標にしていますが、その中で今県が特に力を入れている、事業所内に認可保育園を作ろうという動きを取材しました。

Q+リポート 新制度で保育園が変わる!?

豊見城市の介護福祉施設内にある、さくらの子保育園。職員の子ども達を預かるために7年前に企業が作った保育園です。

さくらの子保育園 岩下園長「最初は預けるところがないので復帰できませんという職員がいたので始めました。」

介護士や看護師など女性の職員が多い職場。一方で、妊娠や出産を機にやめていく職員も多かったといいます。

利用する保護者「とても助かります。2人子どもがいるので同じところに入れようと思ったらなかなか入れないのが現状で、(事業所内保育園が)もっと増えたらいいのにって思います。」

今年4月、子ども子育て支援新制度がスタート。その中で、待機児童の解消を図るため、小規模な保育施設にも施設整備費など助成を行ない、基準をクリアすることで認可化しようという新たな対策が打ち出されました。

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制度を受けて現在までに県内で事業所内保育施設が認可となったのは3カ所。さくらの子保育園がその一つです。認可化されたことで地域にとってもメリットが生まれました。

利用する保護者「(Q.地域にお住まいですか?)すぐ近くです。認可保育園を0歳児の時から申し込んでいたけど受からなくて、ここが4月から受け入れが可能になったのですぐお願いしますと。見た感じ事業所内というけれど、他の保育園と変わらないし、先生も多いので安心している。」

事業所内保育施設の認可化は、国からの補助金が給付される代わりに地域の子どもを一定数、受け入れるという条件が付けられます。

さくらの子保育園 岩下園長「以前は入れますかという問い合わせがよくあった。そのたびに職員のお子さんだけですと心苦しくて、働くには保育園に入れないと働けないので、地域にあればもっといいと喜ばれています。」

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これまで、待機児童を解消するためには認可保育園を増やすことが課題と言われてきました。しかし、なかなかニーズに追い付かない現状に、新制度を利用して、小規模保育施設の認可化を進めようとしたのです。

県は今年後、事業所内保育施設専門のコーディネーターを設け、企業への働きかけを行なったり、設置を希望する企業へ出向いて説明会などを開いています。

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コーディネーター 松園 あかねさん「今まで事業所内保育所は事業所の福利厚生でやっていたのがほとんど。この認可の制度を利用することによって一定基準はありますが、公的な給付が入ることなので事業所にとっても負担が軽く始められるし、利用する従業員の方も一般的な保育所を同じ金額で預けられるのでメリットがある。」

現在、3人の職員が妊娠中であるというこちらの幼稚園。新たな制度ができたことを知り、事業所内保育施設の設置に踏み切りました。

平安幼稚園 平安園長「認可外や復帰を速めて、認可園に入れてうまく保育園に入れれば復帰できますという声がたくさんありました。今回のように認可をもらって事業所内保育園を開設できるということは預ける側にとって非常にメリットがある。」

Q+リポート 新制度で保育園が変わる!?

子どもを産んでも安心して働き続けられるとして今ニーズが高まる事業所内保育施設。待機児童解消のためには行政だけでなく、企業側の努力も求められています。