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今月20日に開幕する夏の高校野球沖縄大会を前に、出場校を紹介する「めざせ甲子園」です。4校目のきょうは北中城高校です。

めざせ甲子園!(4) 北中城高校 けがにも負けず

夏を前に、練習も活気づく北中城高校。ところが、今、チームには暗雲が立ち込めていた。

大城勝也監督「チーム状況ですか…厳しいですね」

勝負の夏を前に、チーム内にはケガ人が続出。打撃では4番、守備では要となるキャッチャーの渡名喜守洸。試合中のバントでボールが右手に当たり骨折。最後の夏に間に合うかどうかは微妙な状況だ。

また、右肩のケガから復帰したばかりの外野手兼2番手投手の平良亀汰の他、ケガを抱える選手が多い。

崎原徹朗主将「何回も同じ失敗しているから、これ修正できなかったら大会で負けるよ。この1点入るよ。だからここもっと意識持っていきましょう、OK?」

めざせ甲子園!(4) 北中城高校 けがにも負けず

このチーム状況でも下を向かず、ナインに鼓舞するのがキャプテンの崎原徹朗くん。

崎原徹朗主将「自分たちは夏、優勝を目指している。夏までにしっかり全員が気持ち引き締めてやっていったらいいと思います」

しかし、その崎原くん自身も去年の秋から原因不明の下半身の痛みで通院を続けていたが、先月中旬、全治半年はかかるという「骨髄炎」だとわかった。

崎原くんが夏の舞台を走り回るのは厳しくなった。

崎原徹朗主将「正直、怪我して、野球ができないのは本当に辛いこと。小1からずっと野球をやっていて、最後の夏、高校野球にかける気持ちというのはやっぱり強い」

めざせ甲子園!(4) 北中城高校 けがにも負けず

それでも崎原くんは顔をあげる。痛み止めを飲みながら、チームメイトのためにノッカーをするなどサポートに徹する。また、この夏、1打席でも立てることを信じ、バットを振り込む。

崎原徹朗主将「野球好きだからというのと、自分のために頑張るんじゃなくて、監督さんだったり、いつもサポートしてくれた家族、それからケガで悩んでいた時に相談にのってくれた友達とか、チームメイトのことをしっかり考えれば、自分が下向いていたらいけないなという気持ちになるので」

このキャプテンの姿勢に、チームメイトも呼応する。

大城大地一塁手「辛いと思うけど、こうやってチームにどんどん言ってくれるのは感謝っていうか、ありがたいです」

渡名喜守洸選手「負けないようにというか、彼以上に頑張るようにしています」

最後の夏、決して弱音は吐かない。北中城が見ているのは、夏の青空だ。

崎原徹朗主将「最後の夏は最高のチームメイトと優勝できるように頑張っていきたいと思っているので、もしプレーで引っ張れなくても、行動で引っ張れるキャプテンになりたいと思っています」

めざせ甲子園!(4) 北中城高校 けがにも負けず

『たんこぶ飛んで行け~』『甲子園行くぞ!』『よぉし!』