沖縄市では先ほど、市の整備計画のひとつが発表されました。いま具体的に進んでいる沖縄市の再開発は、かつての賑やかなまちを目指し、沖縄市らしいといえば沖縄市らしい計画が始まっているんです。比嘉雅人記者のリポートです。
比嘉記者「かつて沖縄市の顔、といえば、ここ胡屋十字路を中心とした中の町一帯でした。しかし最近では人通りも少なくなっています。そこで以前の賑わいを取り戻そうと、いまこの町の再開発が具体的に進んでいます」
きょう発表されたのは胡屋交差点整備計画案。現在ある歩道橋を撤去し、スクランブル交差点にすることで協議中です。交差点周辺にはオープンカフェがあり、道向かいには自由にパフォーマンスや作品展示が行えるオープンスペースがつくられ、開放的な十字路が広がります。
胡屋交差点の整備は、現在進められている「中の町再開発事業」と同時進行で行われます。沖縄市を音楽で活性化させようというこの計画は、胡屋交差点に隣接するおよそ1.8ヘクタールの敷地に「コザ・ミュージック・タウン」を建設。ライブやイベント、琉球芸能など、あらゆるジャンルに対応可能な音楽ホールを中心としたビルを建設する計画で、来年夏のオープンを予定しています。
しかし今回の再開発は、いわゆる「箱をつくる」だけではなく、かつての街の顔をどう取り戻すか、に重点が置かれました。
市建設部中の町再開発課・新城さん「現在ある歩道橋を撤去してスクランブル交差点にし、人が賑わい歩く散策できるような楽しい街づくりを展開したらどうかという声は昔からあった」
かつて、この十字路はコザの顔でした。中部のまさに中心としてさまざまな店が並び、多くの車が走りました。周辺地域や那覇、そして北部からコザに出てきた多くのヒトはみな、胡屋十字路を行き交ったのです。
胡屋自治会・大城会長「すごい、というイメージ。外人はいるし、国際的な町でほんとうに人がすごかった」
周辺の自治会をはじめ、商店街やPTAなど、行政と地元との話し合いの場がたびたび設けられました。かつての賑やかな「コザの顔」を取り戻すには?多くの意見・要望、そしてそれを巡る議論も繰り返されました。
とかく手続きが煩雑な道路使用許可などを簡略化し、自由に路上でのパフォーマンスができるようにしよう、という市民からの意見で、現在許可申請の見直しも検討されています。
新城さん「地域の活性化に繋がるのなら、公共公益であれば積極的に協力したい」
市民の声を取り入れながら進められている街づくり、賑わいのある町というのは、まず市民が通う場を作ることと大城さんは考えています。
大城会長「まずは地元の人が足をはこび、そして周囲に広げPR。よそから沢山の人が『じゃあ行ってみようか』という街になればと」
沖縄市を音楽で活性化させようという中の町再開発事業。人々がつどうミュージックタウンの「顔」として胡屋交差点の整備計画にも期待が寄せられています。交差点の整備は来年3月、ミュージックタウンは夏のオープンをめざして作業が進んでいます。