9月1日 混迷の果て、分裂。4ヶ月にわたって行われた野党陣営の候補者選考、最悪のシナリオとなる「分裂」という結末を迎えました。
5月・協議開始 そもそも、野党が割れた4年前のような選挙を避け、統一候補による戦いを展開するためにもうけられた野党5党と、政治団体そうぞうを加えた6者協議ですが、人選は最初から難航。
8月23日 とくに衆院議員でそうぞう代表の下地幹郎さん、そしてもと県出納長の山内徳信さんが出馬の意志をあきらかにしたころから、協議には暗雲がたちこめました。両者とも出馬には強い意欲をみせゆずることはなく、一本化という言葉が揺らぎ始めたのでした。
8月25日 そのころ与党側は選考協議会全員一致で仲井真弘多氏の擁立を決定。人選作業は着々とすすめられていた
仲井真さん「謹んでお受けします」
8月初旬までの候補者決定を目標にしていた6者協議は焦ります。この時点で山内さん、下地さんからの一本化は困難と判断。そしていちどは断念したはずの参院議員の糸数慶子さんが再び人選の対象となります。最初は意見の食い違った各党も議論を重ねるうち、野党共闘の立場から糸数さん一本化でまとまるかに見えました。しかし。
大方の予想に反し、この流れは止まります。糸数さん一本化に理解を求められた山内さんは「私個人の問題ではなくなっている」と出馬に強い意欲を示したのです。国政に専念したい、という態度をかたくした糸数さん。もちろん政治家としての先輩である山内さんを差し置いて出馬なども当然ありえないと固辞する事態となったのです。
9月1日6者協議打ち切り
9月2日歴代沖縄担当大臣とのパーティー。一方与党は選挙戦に向け国とのパイプを強調。着々と選挙戦への準備が進んでいる。
ご覧頂いたように、今回の顛末で野党陣営は今後、あらたな枠組みで候補の人選を余儀なくされています。共産党県本部は先週土曜日、山内徳信さんの支持をあらためて表明。また社民も山内さんの支持を決めています。
これにより、現在出馬をきめている仲井真さんと山内さん、それに下地さんといった三つ巴の争いの公算が高まっています。前回の知事選の分裂をまた繰り返した野党側にとって、選挙戦のスタートは非常に厳しいものとなったといえそうです。