おととい開幕した、県高校野球秋季大会。県内60チームが、来年春のセンバツをめざし上位2校に与えられる九州大会への出場権を目指します。その60チームの中に、大会に参加できる喜びを噛みしめているチームがありました。
中農南農連合。部員が9人に満たない中部農林・南部農林の両校が今大会は合同で出場。離島の高校を含まない連合チームは、県内で初めてです。
門口太輝投手「本当だったら試合に出られないんですけど、合同で出られるっていうので嬉しいです。」
その中でも、特にこの大会を楽しみにしていたのがキャプテンをつとめる山城興平君。山城君は南大東島出身。野球を続けようと南部農林野球部に入りましたが、部員不足に悩みました。
山城興平主将「(南農は)去年秋の大会も出られず春の大会も出られずに悔しい思いばかりして、最初監督から「連合で出る」と聞いた時にはとても嬉しくて。県勢初の(連合チームでの)1勝目指してがんばっていきたいです。」
県内初の連合チームでの1勝を目指す1回戦。その前に立ちはだかったのが球陽高校。
1回表。球陽高校・先頭バッター。センターの山城の頭を超える打球!球陽・玉城一志(タマキカズシ)にいきなりの先頭打者ランニングホームランを浴びると、この回さらに3点を失い、嫌な展開となります。
1点ずつ返したい中農南農は2回、5番・山城。フルカウントからフォアボールを選び、この試合チーム初のランナーとなります。しかし、後が続きません。
一度失った流れを取り戻すことが出来ません。3回には、球陽の5本の集中打にエラーやフォアボールが絡み大量8失点。それでも、南農中農の選手たちは何とかしがみ付こうと懸命に守り、懸命に走ります。
しかし、その差は埋まらず5回ウラ。2アウト。連合チームの初勝利こそなりませんでしたが、不参加だった去年とはまったく違う秋、そして次の春へつながる秋となりました。
山城興平主将「春ではまたこの地に戻って来られるように全力で練習していきたい。楽しかったです。」
結果こそ出ませんでしたが、山城くんは試合が出来たからこそ来年春に向け課題が見えたので良かったと話していました。これからおよそ1か月、九州大会への切符をかけた熱戦が展開されます。