※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
News Photo

今や女性の挌闘技ファンというのもまったく珍しくなくなっていますが、さらに自ら格闘技の世界に飛び込むという女性も増えているんです。きょうは、昨日行われた挌闘技イベント「かきだみし」に出場した一人の女性の、闘う背中を見て下さい

真樹道場オキナワが主催する、沖縄オリジナルの挌闘技イベント、それが「かきだみし」だ!「かきだみし」とは、昔、沖縄の空手家たちが流派を超えて互いの腕試しをした技の掛け試し、いわゆる果し合いのこと。

大会はタイの国技・ムエタイを基本にしており、鋭いパンチと炸裂するキックの応酬が見るものを虜にしてしまう。この激しい「かきだみし」のマットに、今回たった一試合だけ、女性の試合が組まれていた。出場したのはプロのムエタイ挌闘家で、県出身の35歳、1児の母でもある、リングネーム「さくら子」選手だ。

今回プロ6戦目に挑むさくら子選手だが、普段は二つの美容室を経営する女性オーナーでもある。本名、堀川成子さん。リングネームの「さくら子」は何と、娘の名前から来ている。そもそも、ムエタイを始めるきっかけは、仕事のスキルアップにとタイ式マッサージのライセンスを取るために本場タイに行った時、そこでプロのムエタイのライセンスまでとってしまったというのだ。

さくら子選手「体も強くなって精神的にも強くなれるんで」

仕事が終わると、夕方からは本番に向けてトレーニング。真樹道場に通う女性の練習生は20名を超える。その中で頂点に立つさくら子選手だが、実はプロの挌闘家としてリングに上がっていることは両親には秘密だ。

さくら子選手「(Q:両親には内緒なんですよね?)はい!そうですね。年齢もあるし、やっぱり女の子だから」

両親への優しい気遣いも見せるさくら子選手だが、その闘争心は男性にも勝る。

安里支部長「前に前に、アグレッシブに前に出て、下がるのが惜しいくらいに、そういう時間がないっていう感じの気持ちで前に来る。その気持ちがものすごく見える」

さくら子選手「やっぱ相手は(自分が)30代なので、甘くみてくる。(Q:“そんな年齢の人には負けないわよ”と来られると?)燃える。KOで行きたいですね」

当日、控え室には緊張を隠せないさくら子選手の姿が・・・。試合の前日は緊張で眠れず、悪夢にうなされることもあるという。同じ控え室に、さくら子選手の対戦相手がいた。

正木純子選手。身長172センチ、すらっと伸びた長い足に、挌闘家とは思えない美しい顔立ち。元ファッション雑誌のモデルやレースクイーンなどの経歴を持ちながら一転、ムエタイの世界に飛び込み、2004年には本場タイで行われた試合で、銀メダルを獲得した実力者。果たしてこの強敵に、さくら子選手は勝てるのか?

第1ラウンド、身長差10センチ、リーチを生かした正木選手の前にさくら子選手は得意のパンチを出せない。勝機があるとすれば接近戦しかないが、逆に正木選手が優位に立つ試合展開となる。

第2ラウンドに入っても形成は変わらず、開始早々顔面にハイキックを受けてしまう。それでも会場では、さくら子選手の勝利を信じる友人らが声援を送る!

さくら子選手「リングに立っていると、応援している声ってすごい嬉しいんですよ。そういうのを聞いていたら、もっと頑張らないと思ってしまって」

すると、ここから形成が逆転!さくら子選手のパンチが正木選手をとらえ始めた!

さくら子選手「(リングネームは)子どもの名前だから、汚しちゃいけないというか、頑張らないといけないですよね。こどものためにも。一緒にいる時間とか少ないけども、やっぱり母親が頑張っている姿を見ていれば、自分を信頼してくれる子どもになるかなみたいな。勝手な思い込みだけど」

子どものため、友人のため、その思いがついにダウンを奪う!しかし、この直後ゴングが鳴り、決着は第3ラウンドへ!

最終ラウンド、さくら子選手の勢いは止まらず、カウンターの左パンチで2度目のダウンを奪い、判定の結果3-0で圧勝!会場は歓喜に包まれた・・・。

さくら子選手「お客さんとかも応援してくれる。自分が元気を分けてあげられるみたいなのもすごい強い。子どもいたって、30過ぎたってできるんだよみたいな」

また、昨日の大会では現役の高校3年生、玉城賢一選手の活躍が注目を集めた!唯一トーナメントが組まれた試合で勝ちあがり、決勝では、21歳のベテラン中村選手と対戦。積極果敢!引くことを知らない玉城の攻めは中村のペースを崩す。

そして、玉城の右のカウンターが炸裂!中村がマットに沈んだ。「かきだみし」のおおとりを飾ったのは鮮やかなKO!高校生チャンピオンの誕生で、白熱の大会は幕を閉じた!


さて、さくら子さん、この放送で内緒にしていたご両親にバレてしまうと思いますが、生きがいを持ちながら、人生を懸命に生き、自分を表現出来る物を持っている人の姿は素敵ですから、きっと両親も理解してくれる理解してくれるはずです。これからも頑張って下さい!以上、ザ・スポーツでした。