さて、その集団的自衛権の行使容認について。アメリカ軍基地の多くが集中する沖縄で不安と怒りを訴える声は止むことがありません。あらためて考えます。
安倍総理「再び戦争をするような国にはいたしません」
安倍総理は閣議後の会見でこのように強調しましたが、戦後の安全保障の歴史が「武力を持つ」に塗り替えられたことで沖縄は危険にさらされることになったと憲法普及協議会会長の高良さんは警鐘を鳴らします。
高良鉄美会長「沖縄に向かうことになる。集団的自衛権の行使というのは、そういう危険をより高めている。米軍がどこかにいく場合、イラクにでも行く場合には、湾岸戦争の時でも、どうして沖縄の人たちが怖かったのかということを考えてみる必要がある。」
高良さんは、また、同時期に辺野古の工事が進められようとしていることにも政府の意図があるのではと話します。
高良鉄美会長「集団的自衛権行使する場面は、米軍との共同、あるいは米軍の支援をしながらいろんな形で日本が軍事行動に出ていくということ。すごくリンクした問題。集団的自衛権行使と辺野古の恐れがある。建設された場合の辺野古の位置づけというのは、全く重なることだと思う。」
宮良芳さん「♪肩を並べて姉さんときょうも学校へいけるのはヘイタイサンのおかげです。これが授業。」
大正9年生まれの宮良芳さん。教師として戦前には子どもたちに軍国教育を説きその子どもたちの多くが沖縄戦で命を落としました。
宮良芳さん「自分が沖縄で爆弾でみんなやられたでしょ。そういう風なことを考えると沖縄を犠牲にして。また始まった辺野古に立派な基地を作ると言っているでしょ?そんなばかな話があるわけ。」
戦後は「教え子を2度と戦場に送らない」を合言葉に、母親と女性教職員の会の先頭に立って反戦を訴え、民主主義教育に尽力してきました。
辺野古に新基地建設も進められようとしている今、平和憲法も揺るがすような国の政策に、自らの経験を重ね危機感を募らせます。
宮良芳さん「人の命を大事にするというのが見えなくなっているお国のためと一大事と思うね。いろんなニュースがみれるよねそういう時代になっているよね32134141〜見て批判できるような人間を育てないといけないなと思っています。だまされんようにしないとね。」
一方、今回の閣議決定は、今後国民の力で覆せる可能性があると高良さんは指摘します。
高良鉄美会長「骨抜きにされているような状況ですが、閣議決定はいくらでも国民の力で取り消せる。この政権を支持しないとか一方的に政権の支持率が落ちていく状況になったら、この閣議決定の意味も何もない。」