いよいよ、今度の土曜日に開幕する夏の高校野球沖縄大会出場校紹介もきょうが14校目、第2シード糸満高校です。春の県大会王者で、優勝候補の一角、糸満はこの夏、強力打線が持ち味ですが、その中で、一人苦しむキャプテンがいました。
春の県大会、決勝戦15対2の圧倒的な力で3年ぶりの栄光を手にした糸満。チームデータを見てみると打線爆発の春は、6試合で何と67安打、60得点。2試合以外はすべて二けたの高い得点力を見せつけた。チーム打率も3割7分6厘と、この夏の優勝候補としての実力を、十分に備えるチームだ。
上原忠監督「優勝を狙って臨んだ秋の大会で初戦負けという悔しさが、春までモチベーション高く持てていたと思います」
春の競技大会でも総合1位の糸満!この夏の注目の戦力は!守備力でやや低い評価だが、自己採点以上の自信があることは間違いない。
糸満、夏の絶対的なエースは赤嶺祥吾。MAX145キロの剛腕と磨きをかけたキレキレのスライダーが武器だ。2番手にはMAX140キロの大城幸泰ら、厚い投手力が控えている。打たせる(印象的なあたり2秒程度)そして出場61校の中でも、頭一つ抜ける注目の打線は、1番神谷大雅(たいが)が攻撃の大黒柱。春は1本のホームランを含む、個人打率は脅威の6割3分2厘、さらに競技大会で100m個人1位の俊足など、打ってよし、走ってよしの今大会注目のバッターだ。
主軸の3番には、2年生の池間誉人(たかと)、4番大城幸泰(こうだい)と続くが、上位から下位まで、3割以上のバッターが顔をそろえどこからでも得点を奪える力を持つ。
夏に向け、上昇気流に乗る糸満。しかし、一人苦しむ選手がいた。キャプテン砂川聖(せい)くん。春は4番バッターながら、ただ一人、結果を残せなかった。
砂川聖主将「あんなに打てなくてとても悔しい思いをしました。やっぱり自分の中で責任を感じてしまって」
主将でありながら、みんなに迷惑をかけてしまった。大会が終わってから砂川くんは、ただひたすら練習あけくれた。
砂川聖主将「自分が口で言っても結果が出ていないので、ひたすら、他の人に負けないくらい練習をやってきたと思います。このチームは絶対自分が最後まで引っ張っていく気持ちでいた」
そんな砂川くんの姿は、春の王者というおごりに浮かれる暇を、糸満ナインに与えることがなかった。夏に向け、キャプテンの存在がチームの目標を再確認させてくれたのだ。
赤嶺祥吾投手「その姿を見て、自分達もついて行こうと思って変われて」
渡慶次志輝投手「一番チームのために頑張ってそれをまとめているのは砂川キャプテンだけだと思うので」
新垣僚麻「聖でなければキャプテンはダメだと思います」
砂川聖主将「キャプテンはお前しかいないと言われたので、その言葉に助けられました」
100人を超える糸満野球部の中には、夏の登録メンバーから外れてもそれぞれの持ち場で挑む姿もあった。
ブルペンキャッチャー福元信吾選手「出ているメンバーはこの学校の代表なんだという強い思いを持って絶対甲子園に行きたいと思います」
背中でチームを引っ張るキャプテンとともに糸満ナインが、最後の夏の頂をめざす!
赤嶺祥吾投手「沖縄県で一番長い夏で甲子園に行きたいです」
砂川聖主将「スタンドもベンチもプレーしている人も一緒になって全員で戦っていきたいと思います」
神谷大雅三塁手「夏は自分達の野球をやれば、どこのチームにも勝てると思うので油断せずに一戦一戦、しっかり戦っていきたいと思います」
絶対甲子園行くぞ!よし!
めざせ甲子園学校紹介の最終回のあすは春夏甲子園連続出場をめざす、夏の第1シード沖縄尚学が登場します!