先週、南風原町で緊急走行中のパトカーがスリップして一般車両に衝突した事故を受けて、豊見城市で警察官を対象にした緊急車両の実技訓練が行われました。
なぎ倒されたガードレール、根元から折れ曲がった道路標識、そして衝突された一般車両。これは今月19日、南風原町で与那原署のパトカーが緊急走行中にスリップして歩道に突っ込んだもので、一般車両の女性が軽傷を負いました。
実近記者「南風原町での事故後、初めての緊急車両の訓練が今から始まります」
訓練は豊見城署が実施したもので、地域課の警察官などおよそ30人が参加しました。まずは時速30キロで走行中に交差点から一般車両が飛び出してきたことを想定した訓練。
「キキー、オー(歓声)」
実近記者「時速60キロでパトカーが交差点に進入します」「キキー」
訓練を受けた警察官でも、急な回避がいかに難しいかを改めて確認しました。
指導官「交差点前での徐行がいかに大切かということが、身にしみてよく分かったんじゃないかなと思います」
警察官「もうとにかく速度ですね。速度を落とすということと、同乗者がいるので、同乗者との連携ですね」
そのほか訓練では、パトカーがサイレンを鳴らして走っていても、一般車両が窓を閉め切って音楽などを聞いていた場合、いかにサイレンが聞こえにくいかを体験する実験も行われました。
警察官「パトカーだから周りが気を使って避けてくれると思わずに、安全は自分たちで確保するものだと思いました」
金城交通課長「走行中は、いつどこから何が飛び出してくるか分からないという心構えを常に持ち続けないといけない」
豊見城署で今年に入ってからの緊急車両の事故は2件。緊急車両は普通免許取得から2年以上経った警察官なら誰でも運転できることになっているため、県警では各部署で定期的に訓練を実施しているということです。