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決戦2007参議院補欠選挙 憲法改正問題 候補者の考え

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シリーズでお送りしている決戦2007参院補欠選挙、きょうは憲法改正問題です。

参議院補欠選挙には3人が立候補していますが、革新系諸派の狩俣吉正さんと保守系諸派の島尻安伊子さんの事実上の一騎打ちとなっています。

政府は憲法改正へのステップとして、国民投票法案の今国会での成立を目指していて、議論が大詰めとなっています。今回の選挙で最大の争点とも言われる憲法改正問題。両候補はどういう立場で国政に臨むのでしょうか。

安倍総理「本来定めておくべき法律を60年間定めることが出来なかった。その責任をいまこそ私たちは果たさなければならないと思います」

国会で、まさにいま与野党の攻防が山場を迎えている、国民投票法案。

そもそも、憲法96条では憲法改正について、両院で総議員数の3分の2以上の賛成を得ることのほか、承認には国民投票を行い、国民の過半数の賛成が必要としていますが、その国民投票の具体的な方法は整備されていません。

法案は投票できる人の年齢など、憲法改正のための具体的な手続きを定めたもので、沖縄での選挙の候補者も、当選した場合にはすぐに法案への態度が問われることになります。

県民「改正する分にはいいんじゃないですかね」「まあ、基本的には九条は変えちゃいけないと思ってますけど」「(憲法は)変えないほうがいい」

3年前の県民の世論調査では、50%の人が「憲法を改正する必要がある」と回答し、「改正する必要がない」を大きく上回りました。しかし憲法9条だけに限ってみれば、40%の人が「改正するべきでない」と回答しています。

憲法改正について

島尻安伊子候補「憲法そのものは、触ってはいけないものだとは思っていない。基本的には。ただ、平和憲法9条の部分だとか、これはやはり守るべきものかなという風には思います。沖縄から国政に立たせていただくわけですから、この平和という部分はもちろん神経質に考えていかなければならないと思っています」

島尻さんは憲法9条の改正には慎重な立場を示しつつ、改憲には賛成する姿勢です。

狩俣吉正候補「私は常に、憲法の今の平和憲法と言われる所以、これは前文と9条に込められていると思っています。ですからこれは変えるべきではない。それ以外に変えるべきところがありますかというと、あります。ありますが、それは変えなければならないほど大変な問題ではないと思っています。だけど今中心になっているのは、前文と9条です。であれば、改正すべきじゃないという考え方です」

狩俣さんは、改正に反対の姿勢を貫いていて、護憲の立場を鮮明にしています。

国民投票法案について

島尻候補「憲法を変えて戦争をするために変えようというものではないと私は思っています。むしろ国民の意思を問うという中で、この法案はむしろ整備すべきだと思っています」

狩俣候補「今の改正法案、憲法改正というのは、前文と9条を改正したいがために出してくるわけで、そのための手続法です。はっきりしています。それをやるための手続法ですから、これには私賛成できません」

改憲と護憲、真っ向から対立する両候補ですが、平和というキーワードは共通しています。

最後は、そんな両候補に、先月から、論争を巻き起こしている歴史教科書問題について聞きました。

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シリーズでお送りしている決戦2007参院補欠選挙、きょうは憲法改正問題です。

参議院補欠選挙には3人が立候補していますが、革新系諸派の狩俣吉正さんと保守系諸派の島尻安伊子さんの事実上の一騎打ちとなっています。

政府は憲法改正へのステップとして、国民投票法案の今国会での成立を目指していて、議論が大詰めとなっています。今回の選挙で最大の争点とも言われる憲法改正問題。両候補はどういう立場で国政に臨むのでしょうか。

安倍総理「本来定めておくべき法律を60年間定めることが出来なかった。その責任をいまこそ私たちは果たさなければならないと思います」

国会で、まさにいま与野党の攻防が山場を迎えている、国民投票法案。

そもそも、憲法96条では憲法改正について、両院で総議員数の3分の2以上の賛成を得ることのほか、承認には国民投票を行い、国民の過半数の賛成が必要としていますが、その国民投票の具体的な方法は整備されていません。

法案は投票できる人の年齢など、憲法改正のための具体的な手続きを定めたもので、沖縄での選挙の候補者も、当選した場合にはすぐに法案への態度が問われることになります。

県民「改正する分にはいいんじゃないですかね」「まあ、基本的には九条は変えちゃいけないと思ってますけど」「(憲法は)変えないほうがいい」

3年前の県民の世論調査では、50%の人が「憲法を改正する必要がある」と回答し、「改正する必要がない」を大きく上回りました。しかし憲法9条だけに限ってみれば、40%の人が「改正するべきでない」と回答しています。

憲法改正について

島尻安伊子候補「憲法そのものは、触ってはいけないものだとは思っていない。基本的には。ただ、平和憲法9条の部分だとか、これはやはり守るべきものかなという風には思います。沖縄から国政に立たせていただくわけですから、この平和という部分はもちろん神経質に考えていかなければならないと思っています」

島尻さんは憲法9条の改正には慎重な立場を示しつつ、改憲には賛成する姿勢です。

狩俣吉正候補「私は常に、憲法の今の平和憲法と言われる所以、これは前文と9条に込められていると思っています。ですからこれは変えるべきではない。それ以外に変えるべきところがありますかというと、あります。ありますが、それは変えなければならないほど大変な問題ではないと思っています。だけど今中心になっているのは、前文と9条です。であれば、改正すべきじゃないという考え方です」

狩俣さんは、改正に反対の姿勢を貫いていて、護憲の立場を鮮明にしています。

国民投票法案について

島尻候補「憲法を変えて戦争をするために変えようというものではないと私は思っています。むしろ国民の意思を問うという中で、この法案はむしろ整備すべきだと思っています」

狩俣候補「今の改正法案、憲法改正というのは、前文と9条を改正したいがために出してくるわけで、そのための手続法です。はっきりしています。それをやるための手続法ですから、これには私賛成できません」

改憲と護憲、真っ向から対立する両候補ですが、平和というキーワードは共通しています。

最後は、そんな両候補に、先月から、論争を巻き起こしている歴史教科書問題について聞きました。

歴史教科書問題について

島尻候補「総理が述べることが、すぐに軍国主義とかいわゆるタカ派とか言われがちですけど、私は私として、沖縄から立たせていただく国会議員として、沖縄でこれが語り継がれているわけですから、これはやはり声を大きくしてこれから国に行って訴えたい」

狩俣候補「(安倍総理は総理に)なったと同時に歴代内閣の中では、一番最初に憲法改正を言った。政権公約に掲げた。そしてかなり強硬に教育基本法を変えてきた。その次に憲法改正するための改正手続きを作った。その流れの中で教科書問題も出てきた。こんな恐ろしい内閣は今までなかったと思います。当然、この問題は厳しく指摘します」

取材に当たった実近記者に聞きます。事実上、与野党一騎打ちの選挙ということで、2人の候補者も改憲か、護憲か、真正面からぶつかっているということですか?

実近記者「狩俣さんは極めて明確に立場を示していて、9条は絶対に守るとおっしゃっています。現在の潮流の中での改憲議論には反対の立場を表明しています。一方、島尻さんなんですが、争点である9条や前文などの、いわゆる平和理念については守る、堅持するとおっしゃっているんですが、改憲そのものにはかなり柔軟な立場を示しているといえます」

国民投票法案は、まさに今大詰めの状況ですよね。

実近記者「与党は明後日には衆議院での通過を目指しています。22日の選挙で当選した議員は、参議院で採決に加わる可能性があります。憲法改正は安倍政権の悲願でもあり、そうした強硬なイメージから、狩俣さんは改憲の動きを、さきの歴史教科書問題とも同じ流れだと捉えて警戒感を強めています。一方、この点については、島尻さんも「沖縄から立つ」議員として、沖縄の歴史などはしっかりと主張して、与党候補といえども譲れないところは譲れないと理解を求めています」