さて今月、宮古島市で怖いけどみんながその出現を待ちかねているパーントゥのお祭りがありました。沖縄県宮古島。10月でもご覧のように海は透き通り、大勢の観光客も訪れます。しかし実はこの宮古島、ある怪物が出るというのです。
林から悠然と現れたのは、パーントゥ。パーントゥは怪物という意味もある来訪神です。全身をかずらで装い、木製の面を付けたパーントゥが集落を駆け回り、その体についた泥をそこかしこに塗りつける厄払いの行事は、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。泥を塗られると1年無病息災で過ごせると言われています。
怖いもの見たさで集まった人たちですが、その臭いと迫力に誰もが悲鳴を上げて逃げ回ります!小さな子どもにとってはもう、泣き出すほど怖い。でもパーントゥは幸せを呼ぶ神様。どんなに子供たちが泣き叫んでもお父さんもお母さんも我が子をパーントゥに差し出します。
母親子「子供の健康を願ってパーントゥに会いに来ました。楽しかったです。あやかりましたー。眠ってるけど。」
また、今年新築された家にも・・・
まだまだ勢いは衰えません。新築以外のお宅にもお邪魔するパーントゥです。いくら縁起がいいとはいってもお構いなしに泥をたっぷり塗ってまわるため、さすがにお家の人は困り顔です。
家内の塗られた後「泥塗られて)髪の毛生えてる。あははー。ご利益ご利益。どうですこの髪の生え具合?(子供泣き)えーん。」
夜も更けてきましたが、外は島の人たちで大勢あふれ返っています。暗闇の中、誰がだれなのかわからないくらいの変わりよう。
泥塗られる女性「いやーちょっと待ってマジ怖い。いややー!いややー!」
犬にも泥塗り、厄年の私も、音声もご覧のように泥まみれ・・・
パトカー泥塗られる先ほど逃げたパトカー。戻ってくるとご覧のありさま・・・
観光客男性「あのねーおいしくないですね。口いっぱい塗られてジャリジャリしてますね。でも、面白い楽しいですね。」
観光客女性「(悪いものはなくなったと思いますか?)無くなったと思います。これで一年間安泰で来てよかったです。」
この行事は3日間にわたって行われます。中日のこの日は大勢の人が見物に訪れ、逃げまどいながらも島の伝統行事を楽しんでいました。
区内放送「パーントゥ祭りはこの時間を持って終了いたします。」
その頃新築のお宅は・・・
新築お家の家族「うわーこれ落ちなーい。きたなーい。すごーい。うあっくさっ。」
以上、沖縄からでした。