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Q+リポート 沖縄観光好調の背景は

今週発表された9月の観光客数7ヵ月連続で過去最高を記録し、2013年度上半期は前年をおよそ40万人上回っています。県では今後も好調を維持できるとの見込みから、2013年度の目標630万人も達成できると期待しています。

県文化観光スポーツ部観光政策課・村山課長「非常に好調。これは円安の効果、そしてこれが一番大きいのかもしれませんが、国内外の航空路線の拡充です。当然LCCを含む路線の拡充であると考えています」

LCC、いわゆる格安航空会社。去年7月にはジェットスター・エアアジアジャパン、そして10月には国内LCCのピーチと、去年次々と沖縄路線を就航したLCC。

先月はピーチが那覇-石垣間そして、那覇-台北間と国際線まで路線拡大。セレモニー後の会見で井上社長はこのように述べました。

Q+リポート 沖縄観光好調の背景は

ピーチ・アビエーション・井上社長「日本国内からお客様を連れてくるだけでなく、近隣のアジア諸国からも連れてくる。この2つが我々の沖縄に対するでのビジネスの狙い。ですから両輪がそろったということ。沖縄を第2のハブにしたい」

ピーチの井上社長は先月、那覇市内で行なった講演でも、これまでANAやJALで沖縄を訪れていた既存の顧客をほとんど奪うことなく、新たな客層を沖縄に送っていることを強調。今後沖縄を拠点に4時間以内で行ける新規路線の就航にも意欲を見せました。

LCC利用者の声「値段が安くて値段が安いのが一番」「やっぱり安いところ。学生だとお金がないので、格安で行けるのは大きいなと思います」「沖縄までが3900円。今から行く石垣が980円」

LCCの最大の特徴はその料金。これまでの航空会社から比べると10分の1ほどの料金で航空券を買ったという声もありました。一方でこんな課題も浮き彫りになっています。

LCC利用者の声「1週間いるので10万円以内で考えている。(Q:全体的に安く済ませたい?)もちろん「航空券のぞいたら1万5000円から2万くらい(使った)。ホテルはキャンペーンがネットであって、それで70%オフで取れたので2泊で7000円」

県観光政策課・村山課長「観光客数がマスとして伸びても、それが消費額につながらなければ、沖縄県にもたらす経済効果は大きくないと思われる」

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昨年度、県が調査した一人あたりの観光消費額は67459円。これは年々減少傾向にあります。また、LCC利用者の消費額を見ると45973円とさらに低いことがわかります。

県内に支店を持つ大手旅行会社JTB。航空券とホテルなどをセットにしたパッケージツアーなどを多く扱う旅行会社にとって、LCCによる波及効果はあるのでしょうか。

JTB沖縄・草野さん「LCC利用者はご自分でお客様がパソコンで予約を取りますので、旅行会社を経由するものではない。直接の恩恵はない」

JTB沖縄ではインターネットによるホテルの予約率は沖縄がNo1ということですが、まだまだLCC効果は反映されていません。

JTB沖縄・草野さん「LCCがこれだけ増えていますので、私ども旅行会社としてもそれに対応した商品を作りつつあるという状況」

今後、新規路線や増便計画が次々と発表されていくLCC。行政と民間企業が一緒になって、LCCの客層をどう受け入れ、経済効果につなげるのか今後の課題です。