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基地で働いていた男性が肺がんで死亡したのはアスベストを吸ったためだとして遺族が損害賠償を求めた裁判で国が賠償金満額を支払うことで和解が成立しました。
この裁判は県内のアメリカ軍基地で消防士や作業員として働き2002年に肺がんのために79歳で死亡した男性の遺族が国を訴えていたものです。
男性は1950年から32年間、基地内で働いていた際、建物の解体作業などに従事していて遺族側は肺がんで死亡したのは、アスベストを吸い込んだためで「国やアメリカ軍がアスベストの危険性を知りながら安全対策を怠った」として損害賠償2500万円を求めていました。
一方、国側は「アメリカ軍に対策をとるように求めていた」と主張していました。那覇地方裁判所沖縄支部は1日、国やアメリカ軍に責任があるとして遺族に損害賠償の満額2500万円を支払うよう和解案を提示し成立しました。
当山尚幸弁護士は「救済を受けられる方法を知らないでいる状態にいる方々が大勢いる。そういう方法を知っていただく機会になる」と話します。
県内で基地内従業員のアスベスト被害による損害賠償を求めた裁判で和解したのは今回が初めてです。