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30日県が発表した驚きの数字。それは完全失業率が18年ぶりに4%台に改善したというものでした。

この数字、2012年の6月に比べると1.7ポイントと大幅に改善。95年以来の数字に県民も驚きを隠せません。

街では「いやいやすごいと思いますよ」別の人は「まさか4%台という数字は初めてじゃない見てきた中では初めてなのでびっくりしました」と話していました。

完全失業率とは15歳以上の労働力人口に占める失業者の割合。仕事をしていなくても職を探していない人は含まれていません。大幅に改善したこの完全失業率、その要因は何なのでしょうか?

沖縄労働局島田部長は「全国的にも景気の回復といった中で企業の採用意欲が高まっている状況。沖縄においてもそういった状況があるこの3ヵ月有効求人倍率が0・5倍台が続いているとこれは平成2年くらいにバブル期以来の求人の倍率ということなので求人が好調に出ている05そういったのを背景に失業率の改善があるのかと思います」と話していました。

新規求人数を見てみると6099人と2012年6月に比べて8.5%上昇し、6ヵ月連続の増加。有効求人倍率は3ヵ月連続で0.5倍台と実に23年ぶりの数字となっています。

最も増えているのは一括交付金事業や増税前の建設ラッシュなどを受けている建設業、そしてLCCの就航などにより好調となっている観光関連業で求人数を伸ばしています。

さらに、沖縄の高い失業率の背景にあった若年層の失業者が減っていることも要因の一つではないかと島田部長は話します。

沖縄労働局の島田部長は「もう一つあるとしたら若い人の失業率が下がっていると若い人の失業が減っているのは新卒の支援がいろんな取り組みが行なわれている。

若い人の意識も変わり始めている。若者への仕事の意欲・好調な求人状況はしばらくは続くのでは」と話していました。

一方で、街の人たちに聞くと「全然実感ないです」「数字だけ見るとよくなってきた感覚はあります」「アベノミクス信用しない」「大きい企業だけ中小企業はまだまだ景気回復への1つのバロメーターとも言われている失業率。

しかし、県民からは景気回復の実感がわかないという声が多い中、この数字を慎重にみるべきだという専門家もいます」。

南西地域活性化センター金城さん「失業率という統計が全国ベースのもので単独の県で毎月公表しているのは沖縄県だけ調査のサンプル数が少なくなるので毎月の数字は変動しやすい。ただ1年の動きを見ているとこの1年5〜6%台で推移していますし沖縄労働局も改善しているので基調としては改善傾向にあるとみていいと思います」と説明します。

金城さんは、求人については安定が見られるとしながらも、今後は賃金や雇用形態の安定が県内の経済回復のために求められることだと話します。

「失業率は改善しているが一方で非正規雇用こちらの割合が高くなっている沖縄は全国でもっとも高いとそれから賃金の上昇に結びついていないことからも質の面から(経済的な)改善に至っていない」