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沖縄国際大学のヘリ墜落事故で、アメリカ側が国内法を理由に当時の整備士の名前などを公表していないことを30日に重家沖縄担当大使が会見で明らかにしました。これに対し宜野湾市の伊波市長は、復帰前と同じ状況だと怒りをあらわにしました。
この事故では、県警が航空機を危険にさらした航空危険行為処罰法違反の疑いでアメリカ軍に関係者の名前の公表を求め捜査してきました。しかし外務省沖縄事務所の重家大使は30日の定例記者会見で、「アメリカ側が兵士の名前は個人情報を守る、プライバシー保護法に基づき公表できないと回答している」と説明しヘリコプターの整備士4人が減給や降格などの処分を受けていることも明らかにしました。
これに関して地元宜野湾市の伊波市長が31日にQABのインタビューに応じ、「復帰前に公道で、米軍車両が県民を轢いても何も問われることなく、無罪放免だった時代がある。そういうことが、今でも続いているんだと、沖縄は、米軍のありようは、あんまり変わっていないんだということが、今回の事件は示していると思う」と語りました。更に伊波市長は、「アメリカ軍の再編で、こうした理不尽な状況が今後全国に拡大する恐れがある」とも指摘しました。結局、沖縄県警は時効となる8月までに、被疑者不詳のまま書類送検する見通しです。