夏の大会の出場校の中で、今回、新顔として出場する名護商工高校。北部の二つの高校が一つになって、今年4月にスタートしたばかりの名護商工。チームづくりとともに、初の公式戦となる夏の大会を勝利で飾ろうと燃える新生野球部を紹介します。
ことし3月、名護市にあった二つの高校がそれぞれの歴史に幕を閉じました。そして4月、2校は統合され、名護商工高校という新しい名前になって生まれ変わりました。
名護商工は、二つの学校の特色である工業、商業、情報の3分野の他、「総合情報科」を新設。北部の専門系の中心校として注目を集めています。学校の校舎はそれまでの北部工業の場所を使っていますが、野球部の練習は、以前の名護商業のグランドで行われています。
新生・名護商工野球部には、北部工業出身の選手はいません。新入生を除き、すべて「名護商業」時代からのナイン。監督も名護商業の出身です。
新生野球部が初陣を飾る夏の大会、気になるその戦力は?
山城学監督「ピッチャーの玉木、彼を中心に、少ない点数で守る。少ないチャンスを生かせたら」
評価4と監督が最も押すのは投手力。チームの柱、3年生ピッチヤー玉木翔吾投手。しばらくスランプに陥り、不安定だったピッチングを克服。伸びのあるストレートを最大の武器にして、相手に得点を許さないピッチングが見どころです。
玉木翔吾投手「2アウトとってからのフォアボールが多い。みんなミスなくできたらいい」
その玉木とバッテリーを組むのはキャプテンの玉城裕士捕手。コンビネーションばっちりのこの「ダブルタマキ」がチームと、試合を盛り立てます。
玉城裕士捕手(キャプテン)「(翔吾は)球速もアップし、変化球も多い。キャッチャーとしてはきついが、(ボールを)受けていて楽しい。翔吾が抑えれば、チームは勝つ」
一方、打撃力と守備力は共に3。守りの要はショートの宮城圭吾遊撃手。バッティングは2年生から4番を務めてきた崎浜和磨選手が頼みの綱。
学校が変わった当初、ナインに戸惑いはあったものの、大会を目前に調子が上がってきています。
バッティングや守備では順調な仕上がりを見せていますが、監督は機動力に厳しい評価。チームに技術だけでなく足りない何かを感じていました。
緊張感がない。モチベーションがあがっていない。生徒もそれを感じ取っているようです。
宮城圭吾遊撃手「最初は勢いづいて声はでるけど、後から疲れてきて、だんだん声がなくなっていく。『元気』がチームの課題です」
今の名護商工に最も必要なのは、秘めた闘志を全面に出して立ち向かっていく姿勢。これから歴史をつくっていく新生チームに、監督はメンタルの部分を強くして野球をすることが大切だと考えています。
山城学監督「君たちの課題は、気持ちを表に出すということ。徹底していかないと後退する、成長はないと思う」
名護商業の最後の公式試合となった3月の春季大会。延長戦にもつれ込んだものの、サヨナラで初戦敗退。球場に校歌を響かせることはできませんでした。
その悔しさを胸に心機一転、今度は新しくできた「名護商工」の校歌を最初に唄うことが目標!・・・なのですが。。。
宮城圭吾遊撃手「校歌はまだ覚えてないです。今からしっかり練習したいと思います」
玉木翔吾投手「9回まで全部自分が投げて、最少失点におさえて勝ちたい」
玉城裕士主将「新しい学校なので、校歌をみんなに披露できればいいと思います」
『絶対勝つぞ〜!!オ〜!!』
明日は部活と勉強を両立し、春の大会ベスト16の快進撃、開邦高校。チームには今新たな試練が・・・。