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沖縄市のサッカー場からドラム缶が見つかった問題で国、県、市はきのうまでに土壌や地下水の調査を行うと発表しましたが、市議会や市民団体からは透明性を確保するため、独立した第三者機関にも調査を依頼すべきとの声が上がっています。

ドラム缶や土壌の汚染調査について話し合うために開かれた沖縄市議会の基地に関する調査特別委員会。冒頭、市側から新たな問題が伝えられました。

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教育部長「工事は表土をはぎ取る作業から始めています。表土から30センチ部分になるわけですが、それが現場に保存されているわけではなく、現在、北谷町に運ばれています」

市によると、汚染されている可能性がある現場の土が工事の過程で北谷町の造成区域に運び出されていたということです。

市議会議員たちからは北谷町にも汚染の可能性が広がったことを心配する声が上がり、市側は北谷町でも土壌調査をする考えを示しました。また、調査については次のような意見もあがりました。

池原市議「今、私たちは枯れ葉剤と位置付けているんだけど、別の部分も考えられる。PCBも懸念される。やっぱり調査項目はしっかり吟味してやるべき」

枯れ葉剤だけに問題を絞らず、他の危険物質の疑いも視野に入れ、調査が公正に行われるよう独立した第三者機関にも依頼すべきとの意見がでました。

一方、枯れ葉剤問題に取り組んでいる環境団体もきょう、会見を開きました。

生物多様性市民ネット・河村さん「枯れ葉剤真相解明問題としてのみでなく、基地返還跡地の問題として対処すべきである」

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環境団体は2002年に北谷町でおよそ200本のドラム缶が見つかった際、枯れ葉剤に含まれる毒性の強いダイオキシンなどの調査が行われず、内容物が特定されないまま、当時の那覇防衛施設局が処分した事実を指摘しました。

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河村さん「公開されないまま、産業処理物として県内で焼却された事実がある。何だかわからないまま、焼却してしまうのが問題」

環境団体では県や市町村には調査の経験や高い専門性がないことを踏まえたうえで、調査については、計画を立てる段階から市民に参加させ、第三者性が確保された独立の専門機関に調査を依頼すること、またダイオキシンの調査に関しては、高度の専門機関に依頼することなどを求めています。