こんにちはめざせ甲子園、14回目は伊良部高校です。今年、沖縄大会に出場する64校の中には部員不足に悩む学校もありますがきょう紹介する伊良部高校は、去年、廃部状態だった野球部を復活させ、初めてこの夏の大会に挑みます!
宮古島から北西に4キロ。全校生徒152人の県立伊良部高校。バレーボールの強豪校として知られているが、野球部は2年前たった一人の部員が卒業した後、事実上の廃部状態だった。
ところが、去年、野球部復活のドラマの幕が上がる。入学した8人の1年生が校長室へ押しかけ“高校で野球がしたい。僕らも甲子園の夢を目指したい”と、直談判したのだ。
洲鎌主将「自分達のやる気があるので(野球が)やりたいと思って(校長室に)かけこみました」「やる気があるので野球部を作って下さいとお願いしました」
伊良部高校主将、2年生の洲鎌佑也くん。彼が校長室へ押しかけた張本人。野球への情熱はチーム1だ!
洲鎌主将「中学生の時に野球をしていて、高校生になっても野球部がないということなので、自分達で頑張ろうと思って作りました」
新生、伊良部高校野球部の最初の仕事は荒れたグラウンド整備から始る。スコップを手に、土を掘り返し、一面を覆っていた雑草が取り除かれ、赤土が顔を出すと、グラウンドに命が吹き込まれた。
練習試合も出来ず、1年間ただグランド整備と自主練習に耐えた野球部だったが、今年、新1年生5人が加わり総勢13人。これで大会に出られる!つに長い冬があけた。
神里監督「純粋な子達が多くて、野球がとても好き、その気持ちだけで部活もこなしているような状況ですね」「4年ぶりにこういった形で大会に参加できるのは私としても嬉しいことですし、学校としても雰囲気が明るくなるのも感じますね」
野球部の復活を喜び、影で支えた神里監督。練習では、野球が出来る喜びを体一杯に感じて欲しいというように指導する。
「慌てるな。大丈夫か?笑顔がないよ。笑顔がないよ。いっぱいいっぱいになっているよ。笑ってやらんと。お前達大丈夫か?顔がかたいよ〜笑えよ〜余裕持てよ〜ハイ!」
神里監督「仲間意識、それと粘り強さ、この二つが将来彼らが高校を卒業して仕事をしていく中で厳しい環境に置かれたとしても明るく物事に対して取り組めるのではないかなという意味では良い事じゃないかと思います」
野球がしたい。単純だけれど、この素直な思いが仲間を呼び、チームが出来た。今度は自分達の手で、もう一度歴史を作る!伊良部ナインが4年ぶり、夏の太陽の下、大きな一歩を踏み出す。
洲鎌主将「めざすはまずは1勝です」
山口君「チームはみんな仲が良く元気があるチームなので、一人が欠けたら支えあう事が出来ないのでみんな大切なチームです」「初戦はみんな仲良く声を出していって勝ちたいです」
上里君「最初は出来ないと思っていたけどキャプテンがやるということで、僕もやろうと思いました」「まだまだ弱いチームです」「この夏はとにかく勝ちたいですね」
宮国君「まずは1勝目指して頑張りたいと思います」
池間君「やっぱり試合で勝ちたいし、練習やっていて試合で勝たないと練習している意味はないしやっぱりみんなで勝った時は楽しいと思うか頑張りたいです」「勝って1勝でもして次につなげたいです」
「夏の大会、ゆ、優勝するぞ〜!お〜っ!」「(先生の突っ込み)1勝でいいんだよ」「勝つぞ〜でいいんだよ」
では、もう一度!
「夏の大会優勝するぞ!お〜〜」
伊良部は大会初日、北谷公園野球場の第2試合で北部農林と対戦します。明日はいよいよチーム紹介の最終回、おおとりを飾るのは今大会の第1シードで、優勝候補の筆頭に名前があがる中部商業です。