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きょうは選挙戦序盤の情勢です。与野党一騎打ちの参議院沖縄選挙区。序盤戦は野党側の糸数慶子さんが優位に立っていて、与党側の西銘順志郎さんは伸び悩んでいます。序盤情勢、QAB独自の取材とあわせてまとめました。

朝日新聞社と沖縄タイムス社は17日と18日の2日間、県内の有権者を対象に電話による調査を実施しました。調査はコンピューターで無作為に抽出した番号に電話をかけ、そのうち1003人から有効回答を得ました。回答率は64パーセントです。この調査結果にQABが取材で得た情報を加えて分析しました。

今回の選挙に『大いに関心がある』と答えた人は全体の41パーセントで、『少しは関心がある』との回答を合わせると89パーセントとなっています。これは前回の3年前、糸数さんと翁長さんの与野党一騎打ちとなった参院選での調査より9ポイント高い数字です。

また、投票に『必ず行く』と答えた人が80パーセントに上っていて、これも3年前の参院選より7ポイント高くなっています。

そして注目の『誰に投票するか』については、野党側の糸数さんが優位に戦っていて、与党側の西銘さんは伸び悩んでいます。年代別でも男女を問わず糸数さんの支持がまんべんなく広がっていて、中でも30代で糸数さんが最も高い支持を得ています。

また、支持政党別では、糸数さんが野党各政党で支持が固いだけでなく、自民と公明支持層それぞれの2割も取り込んでいます。一方、西銘さんは自民と公明支持層の8割をまとめ、民主支持層の1割からも支持を得ています。

また今回は、社会保険庁の年金記録不備問題が全国に波紋を広げていることから、調査では年金問題がどれくらい投票への判断材料になるのかを質問に加えました。その結果、『大いに重視する』と答えた人が52パーセントと過半数を超え、『ある程度重視する』との回答を合わせると90パーセントに達します。

ではここで謝花デスクに聞きます。街頭での有権者へのインタビューではやはり年金問題への関心が高かったようですね。

謝花デスク「正直言って予想以上でした。たくさんの人が答えていただいたんですが、中高年の人はほとんどと言っていいくらい『年金』という答えが真っ先に返ってきました。若い人も関心は高いようです。この序盤の調査で、『投票行動に年金問題を重視する』と答えた人が非常に多かったことや、自民、公明支持層の2割が今回糸数さんを支持するという回答を見ると、この選挙、特にこの年金問題を中心に今の政権に逆風が吹いているということがあらためて言えると思います。そしてそれが西銘さんの伸び悩みにもつながっていると思います」

投票日まであと9日ですね。

謝花デスク「今回の調査は、17日と18日の序盤の時点です。回答した3割以上が誰に投票するか決めていないなど、投票態度を明らかにしていません。選挙戦終盤にかけて情勢が変わる可能性もあります」

2007真夏の決戦、来週からは争点について、両候補の見解を細かく見ていきます。月曜日はズバリ、『年金』と『教科書検定問題』です。