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儀間光男さん「お二人の方に私の政策を見て違う点を向こうの政策に反映してほしいという配慮からやったんですが、ほぼ踏襲された形で争点らしきものは見えてこない。争点なき選挙かなと」

西原廣美さん「閉塞感というものを何とか払しょくしたいということも争点の一つかと思いますが、那覇軍港の浦添移転、受け入れについて、これが今大きくクローズアップされてきたのかなと」

松本哲治さん「力を使った政治を行おうとしている者に対して、我々市民が我々の考えを訴えていく選挙」「政党だけがたくさん集まって、これでみんなも(票を)入れてくれというのはやっぱり市民感覚からしておかしいのではないか」

浦添市長選挙には4期目を目指す現職の儀間光男さんと、前の教育長の西原廣美さん、民間のNPO法人代表の松本哲治さんの3人が名乗りを上げています。3人の主な政策と基本的な見解です。

儀間光男さん「子育て支援です」「安心して子どもを預けて働ける社会環境をつくっていかなければならない、というような状況にありますから、まさにそれが一丁目一番地の大きな施策課題となります」

松本さんも子育て支援を真っ先に上げています。

松本哲治さん「認可保育園、認可外保育園をどうサポートするか。それだけではなくて学童であるとか病児保育とか、そういったものも含めてこれからどうやって子育て世代をどうやってサポートしていくかということが最重要課題になってくると思います」

西原さんは市役所職員の意識改革を上げています。

西原廣美さん「市民が市役所に対する要望、要請があることに対して、市がうまく受け止めていないということが、市民の間から不満があるんです。そういうところを何とか改善したい」

西原さんと松本さんは那覇軍港の浦添受け入れに反対の立場です。

西原廣美さん「西海岸開発というのは浦添の振興発展のみならず、沖縄県全体の振興発展を大きく左右するプロジェクトなんです。ですからこれが遅れたり、それが要因となったりするのであれば、これは見直しをせざるを得ない」

松本哲治さん「那覇市長の方が那覇軍港の浦添移設、浦添受け入れとは関係なく切り離して、那覇軍港の返還を求めていくということであれば、何も我々が軍港を引き受ける理由はなくなる」

これに対してこれまで受け入れ容認の立場だった儀間さん。

儀間光男さん「受け入れて環境の変化が生じた時に、それに対応していい話であって、今、何もないのだから、私のところでは環境の変化がありませんから、反対とか賛成とかいう必要はない」

3人の政策はこのほかキャンプキンザ―返還後の西海岸開発やモノレールの延伸による市東部の街づくりなど、どちらも大きな違いは見られません。

今回の浦添市長選挙に向けては、儀間さんがいち早く4期目の出馬を表明しました。これに対し、「市政の閉塞感」を訴える市民有志が市長候補を公募。公開討論会をへて松本さんに決定しました。

ところが公募して人選から漏れた西原さんが出馬を表明し、これに社大、社民、自民が相乗りする極めて珍しいケースとなり、有権者にとっては分かりずらい選挙となりそうです。

さらに同じ日に行なわれる市議選では、公明党が、予定候補によっては市長予定候補者の支持が分かれるため、県本部では一本化を打ち出さない選挙戦術をとり、自公というセットがなくなるとい近年まれにみるケースにもなっています。

翁長政俊自民党県連会長「公正公平な市政運営を行っていただけるという意味においては、それはそういう形があっていいと、沖縄にも」

新里米吉社民党県連委員長「私たちと(西原さんとで)協定を結びまして、そのことが施策に反映されているということを確認して推薦を決定しました」

大城一馬社大党委員長代行「私ども社大党が真っ先に推薦決定しておりますので、けして保革相乗りという認識は私どもは持っておりません」

これに対して松本さんと儀間さんは。

松本哲治さん「(西原さんは)市長選への情熱があってどうしてもやりたいんだと言うことであれば仕方ない」「あたかも選考過程に不正あるいは不透明な部分があったと、それを理由にしているのは僕は大変おかしいと思います」

儀間光男さん「市県民の中には十人十色ですから、そこに政党色、政党論理を持ち込む必要はありません」「理念、哲学の違う政党同士が相乗りという全く摩訶不思議」

今回の浦添市長選は、自公などの政党協力の形が様々な意味で、従来とは形が違っていて、今後の選挙の在り方に影響を与えそうです。