20日に那覇空港で起きた中華航空機の炎上事故で、国交省の事故調査委員会や県警などによる実況見分が行われています。
現在の那覇空港は平常通りの運航状況です。事故機周辺の3つのスポットを閉鎖していますが、運航に問題はありません。
事故機の実況検分は午前10時過ぎから始まっていて、国土交通省の事故調査委員会と県警、それに台湾の航空当局の数十人が機体を取り囲んでいる様子が見えます。また事故機周辺には、先ほどから立ち入りを許可された報道関係者も多数実況見分の様子を伺っています。
事故調査委員会は今回の事故について、配管から燃料が漏れ出し、何らかの原因で引火したものとみていて、実況見分でも配管周辺を念入りに調査しているものと見られます。
ところで、中華航空の定期便である120便が、21日午前10時50分那覇空港に到着しました。120便の乗客はバスで事故機の前を通過し、国際線ターミナルに到着しました。
21日の那覇空港は夏休みとあって、多くの観光客などが利用していますが、そのすぐそばでは20日の事故の悲惨さを物語る機体の検証が今も続けられています。
ところで事故が発生した直後、空港関係者は誰も消防に通報していなかったことがわかりました。
空港で事故が起きた場合、那覇空港と地域の自治体の消防本部は「消防救難活動の応援協定」を結んでいて、万が一の事態が発生した場合、速やかに通報することが決まっています。
しかし今回はだれも通報しておらず、現場では事故が発生した午前10時32分からおよそ10分間、航空保安協会のポンプ車3台を含むわずか7台の車両だけで消火活動を行っていました。
会見した空港事務所の関係者は「今後再発防止に努めたい」と話しています。
一方、20日謝罪会見を開いた中華航空の社長は21日午前、沖縄市の東南植物楽園を訪れ、事故機の乗客に謝罪するとともに、見舞金を手渡していました。