今回の暴行事件を受け、10年前、横須賀市でアメリカ兵による性犯罪の被害にあったオーストラリア人女性が沖縄を訪れ、10月19日、県庁で今の思いを訴えました。
4年前、アメリカ兵による暴行事件を受け北谷町で開催された県民大会。一向に減らない事件に抗議の声を上げようと、彼女はミドルネームのジェーンだけを公表しサングラス姿で檀上に上がりました。
2008年の県民大会でのジェーンさんは「毎日、毎日、毎晩、毎晩、何年も何年も、死ぬまで忘れることはありません」この時の出会いを彼女は忘れることができません。
会見では「ステージから降りたときに70歳の女性が私のことを待っていたんですね。どうしたんですかって聞いたら50年前私もレイプされたということで、でもジェーンさん私は悪くないとわかった、きょうから生きていきたいと思いますって言ったの」話すキャサリン・ジェーン・フィッシャーさん。
2012年彼女は、性被害者が守られない日本の状況を変え、被害を受けた人達にあなたは悪くないと訴えたいとサングラスを外し実名を公表することを決意。今回の事件を受け、急遽沖縄を訪れました。
会見で「(被害に遭ったとき)誰も私のことを守ってくれなかったんですよ、もし私みたいな(声をあげる)人がいたらうれしかったんですよ、今オーストラリア人女性があなたは悪くない、大丈夫ですよって言ってくれたら、多分うれしかったと思いますよ、ちょっと待って、涙…」を流しました。
彼女は壊れたレコードを手に、事件の度に「綱紀粛正」という言葉だけをくり返す日米両政府はこのレコードと同じだと批判しました。
彼女は現在、日本政府に対し、アメリカ兵による犯罪をなくすためのワーキングチームの立ち上げや24時間体制の性被害者緊急支援センターの設立、犯罪を犯したアメリカ兵が国外に逃亡することがないよう日米地位協定の改定を訴えています。