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説明板から「従軍慰安婦」や「住民虐殺」という記述が削除され問題となっている第32軍司令部壕について、県は費用や安全性の理由などから壕を埋める可能性を示唆しました。

12日の県議会予算特別委員会で、県環境生活部の下地寛部長は「毎年平均で300万円くらい維持管理にかけていますので、このままずっと今のままでいくわけにはいかないのではないか」と述べました。

下地部長は地質学的、土木工学的な調査による壕の安全性、戦跡としての価値などを総合的に判断して、将来的には埋める可能性があることを示唆しました。

これに対し説明板設置検討委員会の村上有慶委員は「現場に立って平和を学ぶ意義というのを全国に向かって訴えてきた。それをやってきたのは県。確かに時間は経過してますけど。それを、今回の説明板問題と絡め、無に帰してしまうようなやり方はどうなんだろうか」と話しています。

県は過去20年間に渡って保存や公開を目的とした事業を進めてきた経緯もあるため、2012年度に新たな委員会を立ち上げ、今後の方針を決めることにしています。