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戦争が終わってもまだ戦後が終わらない。そんな沖縄を切り取っています。
写真家の大城弘明さんが、戦後をテーマに、復帰前後から現在までの沖縄を映した写真展が糸満市で開かれています。展示されているのは、大城さんが生まれた旧三和村に残る戦争の傷跡を中心に、日本軍によって住民が追い出されたというガマに残された遺骨、住宅すれすれを飛ぶアメリカ軍航空機などの写真、265点です。
大城さんは大学生時代から写真を撮り始め、報道カメラマンとして新聞社に入社。以来、基地や本土に翻弄される沖縄のうねりを写真で切り取ってきました。
卒業式を撮影した写真。海邦国体前、盛んに呼びかけられた日の丸の掲揚に卒業生が反対し、出席を拒否した様子が映し出されています。
大城弘明さんは「復帰の前の高校生たちのエネルギーはすごかった。一つの高校にとどまらず、高校生の連合体で組織を作り上げたり。今その横の連携というのが希薄になってるような感じがします。事実を突きつけるというのも含めまして、米軍が沖縄にこれだけいる必要があるのかどうかも考えてほしい」と話しました。
岐阜県からの見学者は「戦争で、終わったけれどもずっと苦しんでたというのが、すごくこの写真から伝わってきて、ちょっと心が痛い」と話しました。
写真展は3月11日まで、糸満市の平和祈念資料館で開かれています。