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今年1年の出来事を振り返る「2007沖縄」。きょうは、今年発生した事件や事故をまとめました。

目撃者「消防車まだこない?爆発した!」

8月20日午前10時35分、台北から那覇空港に到着した中華航空ボーイング737型機が燃料漏れを起こし、爆発、炎上。

乗客「もう降りる瞬間から、右の翼のエンジンのほうから火が出ていたので」「両側共に、炎に包まれている状態で」

爆発の瞬間、機長は窓から脱出するなど、乗客・乗員合わせて165人は奇跡的に全員無事でした。

事故から3日後、航空事故調査委員会は燃料漏れの原因を突き止めます。翼の中で何らかの原因で外れたボルトが、スラットと呼ばれる揚力装置に押され、燃料タンクを突き破ったためとわかりました。

今年は重大な航空機事故が相次ぎました。

中村カメラマン「徳之島上空です。陸上自衛隊機CH47がこちらで墜落したものと思われます。周りには機体の破片が散乱しています」

3月、急患輸送の要請を受け、徳之島に向かっていた陸上自衛隊・那覇基地所属の大型輸送ヘリコプターが山中に墜落。パイロットなど隊員4人全員が死亡しました。

高江洲記者「殺害された女性はアパートの3階に住んでいて、普段はあまり外に出ることもなく、近所づきあいはほとんどありませんでした」

今年も凄惨な事件は後を絶ちませんでした。1月、宮古島市のアパートの風呂場で見つかったのは背中を刺された女性の他殺体。2週間後、以前被害者の隣に住んでいたという30歳の男が逮捕されました。盗みに入ったところを見られたので刺したという、身勝手な理由でした。

11月には宮古島市伊良部のサトウキビ畑で、79歳の女性が頭から血を流して死亡しているのがみつかりました。県警は今月12月になって、隣に住む76歳の男を殺人容疑で逮捕。

住人「トラブルはしょっちゅうですよ。少しのことでもカッカしてね。いわば今流行の、キレるという」

これまでにいくつもの近所トラブルを抱えていたことがわかっています。

ちなみに今年、先月11月までに県内で発生した殺人・殺人未遂事件は合わせて15件。そのうち3分の1にあたる5件が宮古島署管内で発生していて、県内最多となっています。

住人「どう思うというより残念でしょうがない」

名護市の屋我地島では11月、男性2人が刺殺される事件が発生。仕事上のトラブルを抱えていたとされる運送業の53歳の男が逮捕されました。

目撃者「助けてーって、叫んでいた。中から男の人の声が聞こえていた」「女の子があそこからみんな顔出して、お客さんと、お客さんが1人女の子を抱えて出したみたいよ」

10月、那覇市辻の3階建ての風俗店で火災が発生。3人が死亡する惨事となりました。

経営者の男性「(17歳の少女を雇っていたという話が?)わからない」

死亡した中には17歳の少女も含まれていて、経営者の男が児童福祉法違反容疑で逮捕されるなど、歓楽街のあり方が問われました。

通報者の男性「上のほうから河川を見たら、ちょうど女の子が仰向けの状態で流れてきてですね、上流のほうにも人影が見えたものですから、すぐに上流を確認しに行ったら、男の子がうつぶせで浮いている状態だった」

今年の水の事故は冬に起きました。12月10日、本部町の川で5歳と4歳の兄妹が幼い命を落としました。川に降りる階段の扉に鍵はかかっていませんでした。水の事故では、きょうまでに36人が亡くなっています。

住人「いや怖いですよ、本当」

基地あるが故の事件は今年も起きました。3月、北谷町で自宅アパートから空気銃を撃ち、女性に怪我をさせたとしてアメリカ軍属の息子、19歳の少年が逮捕されました。車両に残った弾の跡は、まるで本物の銃で撃たれたような威力を感じさせます。この空気銃はアメリカ国内から持ち込まれていて、殺傷能力が極めて高く、県警は父親についても銃刀法違反で書類送検しました。

今年8月からのわずか5ヶ月間で75件、456人。この数字は、県内で摘発された未成年者の集団飲酒事件と検挙された少年少女たち。飲酒で補導された未成年者の数は全国平均の実に10倍に上っていて、飲酒に限らず、今年上半期に県内で補導された少年少女は1万8172人と過去最悪を記録。島の未来を担う子供たちの健全育成は、来年の大きな課題となりそうです。

何と言っても、近年国内ではなかった民間航空機の事故の衝撃は大きかったですが、一向に変わらない事件も相次ぎました。去年は飲酒運転、今年は未成年者の集団飲酒が大きな問題と、酒にまつわる問題が例年続きますが、来年こそは汚名を返上したいものです。