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2012年度以降、八重山地区の中学校で使用する公民教科書の採択を巡り、協議会メンバーの与那国町教育委員会の教育長が委員に選ぶ教科書は「育鵬社」と事前に働きかけていたことがわかりました。

崎原用能・与那国町教育委員会教育長は「同じ教育委員会からですから、同じ教科書を採択するように意見調整しますという話しはしました。自分の思う教科書に入れさせるというのは、委員同士ならやっても構わないと思う。問題になる必要はないと思う」と話します。

2012年度から八重山地区の中学校で使用される公民の教科書を巡って、八重山採択地区協議会が先週、育鵬社版の公民の教科書を選定。これを受け与那国町教育委員会は26日、全会一致でこの教科書を採択しました。その際、委員のひとりは教科書自体の内容を十分に確認していないと述べています。8月26日委員会で具志堅学子委員は「大変申し訳ない話なんですけど、教職にも立ったことがないものですから、これを調べても、調査員の調査書類を見るのがほとんどでした」と話していました。

また、崎原教育長は調査員が推薦していない育鵬社の教科書を選定したことについては「検定を通った教科書だからなんら問題はない」と述べています。

教科書を選ぶ事に反対している大学の研究者や教師などは、自衛隊の強化は強調しているが、沖縄のアメリカ軍基地被害については触れられていないなどの反発しています。

育鵬社の公民については石垣と与那国が採択、竹富が不採択としていて、八重山地区の3つの教育委員会が割れている事に対し、県教育委員会は31日までに統一した見解を出してほしいと話しています。