内部告発サイト・ウィキリークスが公表した文書。県民不在の内容に怒りの声があがっています。一方、政府は一環して文書の内容に対するコメントを避けています。説明責任を追及された枝野官房長官も7日午前の会見で「説明しない答えない」の一点張りでした。
会見で記者は「国民の利益に関わることなので、国民としても知る権利がありますし、説明責任は備わると思う」と質問。枝野官房長官は「ウィキリークスから出ている文書全体について、コメントも確認もしない」と答えました。また別の記者が「その方法に関して、国民が疑義を持っているのであれば、そのウィキリークスが情報源であるかどうかは別として、確認する必要があるかと思います」と尋ねると、枝野官房長官は「ですから、ウィキリークスについて聞かれたら同じ答えです」と答えるにとどまりました。
内部告発サイト・ウイキリークスが公表した文書には、2006年の日米交渉の過程でアメリカ政府が海兵隊のグアム移転費を水増ししていたこと、普天間基地の移設先を県外で探していたはずの鳩山総理が就任早々、断念していたことを伺わせる発言が記されています。
那覇市内で県民に尋ねたところ、男性は「やっぱり不信感というか、沖縄に隠して色々なことをやっているんじゃないか」と話し、別の男性も「説明すべき点はちゃんと説明した方がいい」と不満を口にしました。
一方、7日から沖縄入りする北沢防衛大臣は沖縄との交渉に与える影響については楽観的な見方を示しています。北沢大臣は「物の見方については多少あると思いますが、実際の合意、あるいは協定を覆すような内容であるとは沖縄の皆さんも考えてはいないんじゃないか」と話しました。
仲井真知事との会談の席では、政府が辺野古に建設を予定している滑走路の具体的な工法を示すとみられていますが、県民との溝がますます深まる中、話し合いは平行線になる見通しです。