※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

1982年の第一次訴訟から30年、基地周辺にはいまだ静かな夜は戻っていません。原告およそ2万2000人が訴える第三次嘉手納爆音訴訟が始まりました。

28日、那覇地裁沖縄支部から中継した山城健太記者は「今回の原告は嘉手納基地周辺の住民などおよそ2万2000人。県民の63人に一人が原告になったことになります。提訴の前に開かれた事前集会には、原告団と弁護団、あわせて400人あまりが参加しました」と伝えました。

原告団団長の新川秀清さんは「人間が人間として扱われる社会に戻せ、という声を上げる第一歩を踏み出すことが出来るという思いです」とコメント、また原告の一人は「(爆音を)止めてほしいです。本当に子どもや孫たちのためにもね。静かないい暮らしをしたい」とインタビューに答えていました。

午前10時過ぎには、原告団と弁護団の代表が裁判所に入り、アメリカ軍機の夜間・早朝の飛行差し止めや騒音被害の損害賠償などを求めた訴状を提出しました。これまで2回の訴訟では、損害賠償は認められたものの、飛行の差し止めについては、認められていません。

嘉手納町などで夜間・早朝の騒音が激しさを増す中、2万2000人あまりが原告となるなど、「静かな夜を返してほしい」という声はこれまでより強く、大きくなっています。