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首里織はかつての琉球王府のもとで発達した工芸品。王族や貴族専用として織られた格調高く優美な織物でもありした。そんな首里織に新しい試みが行われています。首里織で作られたエコウェアーです。

作成している織物の工房のお邪魔してみましょう。機の音がリズムよく響いてきました。

那覇伝統織物事業協同組合・山口良子理事長「(Q:首里織のエコウェアをつくるきっかけは?)伝統工芸という技術技法はしっかりベースにあって、その上に新しい織物をプラスアルファしていこうということで。色々素材を調べてみたら、ベンベルグというのかキュプラに出会えて、それで織ってみたらすごい感触も絹に似た柔らかい優しい感触があって、タッチも冷たいタッチがあって、とてもいいかなってこと」

ナレべンベルグとはコットンから生まれたセルロース繊維で、吸湿や速乾性に優れた糸。この糸は土に埋めると分解されて土に還るという特徴があります。ベンベルグを70パーセント以上使った製品は、環境に配慮された製品としてエコマーク商品に認定されます。

山口工房・起田奈津子さん「これはかりゆしウェアの生地になるものの縦糸なんですけど、その縦糸をのり付けして乾かしたものを木枠に巻き取る作業をしています」

糸を染め、のりをつけ乾燥させるその工程はひとつひとつ丁寧に行われ、機にかけられるまで、たくさんの時間がかけられます。

起田奈津子さん「大変なんですけど、自分のやったことがなにかしら形になる、そういう仕事がやりたくて会社勤めをやめてこの世界に入ったので、手を抜いたのもそれなりになりますし、でも頑張ったらそれだけのものが形になって残るのでそこがいいかなと思います」

織物組合の理事長を務める山口さんは後輩たちに伝統の基礎を伝えつつ、新しいものにどんどん挑戦していきたいと意気込みます。

山口さん「(Q:名前をつけるとしたら?)そうですね、まだ名前のことまで考えてませんでしたけども、ねみなさんに募集しましょうかね?」

気になるお値段ですが、エコウェアは現在モニター中で、これから商品化されるため検討中だそうです。