2025年3月、米軍基地内のトイレで女性に性的暴行を加えたとして不同意性交等などの容疑で書類送検された米海兵隊員について、被害女性と面識がなかったことが捜査関係者への取材で分かりました。
警察などによりますと、20代の米海兵隊員は3月、米軍基地内のトイレで県内の成人女性に性的暴行を加えたうえ助けに入った別の女性に暴行し、けがをさせたとして、4月7日に書類送検されました。
その後の捜査関係者への取材でこの海兵隊員と被害女性には面識がなかったことが分かりました。また警察は、送検した際に起訴を求める『厳重処分』の意見を付けたということです。
今年1月には、別の20代の海兵隊員が本島内で知人の成人女性に性的暴行を加えたとして書類送検されていますが、那覇地検は、4月24日付けで不起訴処分にしたと発表しました。
玉城知事「こういうことが二度とあってはならないということで米軍に対しては強い綱紀粛正と、海兵隊員の教育の徹底を申し入れているところです」
一方、林官房長官は、4月24日の会見で「再発防止策の実効性の点も含め在日米軍の綱紀粛正と再発防止の徹底を働きかけていく」とコメントしています。
米兵事件 モニター解説

改めて事件の時系列を確認します。先月(3月)、20代のアメリカ海兵隊員が基地内のトイレで県内の成人女性に性的暴行を加え、助けに入った別の女性に暴行しケガをさせた事件がありました。
また、ことし1月には別の20代の海兵隊員が本島内で知人の成人女性に性的暴行を加えたとされています。県警は、この海兵隊員2人を今月7日に書類送検していて、これらの事件は同じ日に県にも通報されています。
1月の事件についてはきょう付けで不起訴処分となりました。
今月18日には、去年、アメリカ兵の性暴力事件が相次いだことを受け、日米が合同で沖縄市の繁華街をパトロールするなど再発防止をうたうなかで、またしてもアメリカ兵の性的暴行事件が繰り返されました。
再発防止策の実効性を欠いている現状が浮き彫りとなっています。