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竹富島の地層の研究に役立ててもらおうと温泉掘削調査で採取された地下1000メートル分の地層サンプルが、琉球大学の准教授に寄贈しました。寄贈されたのは、竹富島で観光業などを手がける企業が温泉掘削調査の際に0メートルから10メートルごとに採取した地下940メートル分の地層サンプルです。

当時、この企業の社長を務めていた上間毅さんは、大切に保管してきた地層サンプルを竹富島の将来のために役立ててほしいと琉球大学の土岐知弘准教授に寄贈しました。

県内で唯一、火山性の温水が湧き出る竹富島沖の地層を研究している土岐准教授によると今回の地層サンプルは、浅いところは琉球石灰岩に始まりおよそ2億130万年前から1億4550万年前までのジュラ紀のフサキ層が確認できていて、これまで地下75メートル分までの地層は分析されているもののさらに深い層の分析はないことから貴重な試料だということです。

琉球大学理学部・土岐知弘准教授は「火山性の鉱物がどの地層に入っていて、どういう時代に火山活動があったのか、そういうことがわかるとこれから先、いつそういうことが起こるのかということも予想したり、この島がどうやってできたかメカニズムにもつながりますし、温泉のメカニズムももちろんわかるという風に考えています」と話しました。

土岐准教授は今後、サンプルの中にある鉱物がどのようなものでできているのか、また、どのようなガスが含まれているかなどについて調べていくということです。