きょうは、三線の日ですね。きのうから「三線がつなぐ島唄」と題して特集をお伝えしています。後編のきょうは琉球古典音楽の継承と海外に広める取り組みを取材しました。
村上佳子さん「おはようございます。こんにちは こんばんは 時間になりましたのではじめさせていただきます。」
オンライン上で参加しているのは、ブラジル、ペルー、ハワイなどで唄三線を学んでいるおよそ70人です。

この取り組みは、琉球古典音楽の野村流音楽協会が2023年10月から(年に3回)国内外問わず、交流を目的に開催しているオンライン独唱会で、この企画を立ち上げたのが村上佳子さんです。
村上さんは、愛媛県出身で沖縄の三線に魅了されて22年前に沖縄に移住。この魅力を多くの人に伝えたかったと話します。
村上佳子さん「もし、私が南米にいたら沖縄の先生のアドバイスを聞きたいなとか、沖縄の人の歌を聞いてみたいなっていう発想もありました。」

海外のメンバーや通訳や指導者のアドバイスを受けながら始めた「オンライン独唱会」徐々に参加するメンバーも増えてきていると話します。
この日は、県立芸術大学で教鞭をとっていた先生が指導します。(琉球古典音楽協会副会長 島袋功さん)唄の解説や直接アドバイスがもらえるとあって海外のメンバーからも好評です。
ケアヌさん「ハイサイグスーヨーウガンジューシアッチミシェービガヤー野村流音楽協会のハワイ支部のケアヌやいびーん10歳です。メーナチ 歌三線 ハマティ 練習ソウイビーン
ケアヌさん「唄三線やぼくの宝物です。」(どうぞご覧いただきお聞きください)

沖縄にルーツ持つケアヌさんは、ハワイから参加しています。沖縄の言葉であいさつし堂々と唄を披露していました。(現地時間13時半ごろ)
指導者「イングランドケアヌさん10歳とは思えない素晴らしい歌でした。」
一方、ブラジルから参加したプロエンサ クリスチャンさん、日系人ではありませんが沖縄の言葉も堪能です。(現地時間 20時半)
ブラジル在住 プロエンサ クリスチャンさん「大切な楽器です。三線は私の心の中の宝物です。色々な人に古典音楽の先生になって琉歌の意味を伝えたいです。」

三線の奥深さに魅せられ18年。クリスチャンさんは情感を込めて歌っていました。
琉球古典音楽協会副会長 島袋功さん「とぅーびのところは、とーを伸ばしてびーを入れた方が琴と合うと思いますので、後は全体的にとても感動を与える唄です。」
沖縄からは師範免許を持つ2人が歌を披露しました。
知念正光さん「海外の方が歌うとどうなのかなっていうのもあったんですけど、それを気にさせないぐらいとても勉強されているなって。うちなーんちゅも負けてはならないっていう印象がありました。」

海外のメンバーが、三線だけでなく沖縄の文化や言葉を真剣に学ぶ熱意に沖縄からの参加者も刺激を受けていました。
ペルー在住 城間シエリさん「私にとっては三線は沖縄のルーツをしるきっかけになった楽器で、オジーオバーの故郷を感じさせてくれる楽器です。」「それが私の血とか肉になって私の人生の栄養分として自分の中には三線があります。」

オンライン独唱会琉球古典音楽の新たな未来を描き始めています。
沖縄の伝統芸能が世界でこんなにも愛されていることにうれしく感じましたね。それと同時にこの文化や言葉を沖縄にいる私たちも大切にしていきたいですね。以上、2日間にわたって三線がつなぐ島唄を特集でお伝えしました。