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復元が進む首里城の今、人々の思いを紹介する「週刊首里城」です。職人を紹介することが多いこのコーナー。今回は復興に携わっているわけではありませんが、誰よりも首里城への思いが強いある男性に話を聞きました。

ごうごうと燃える首里城 当時「いよいよ骨組みだけになってきました」「すごい火の粉です」「落ちた!落ちた!」「南殿側にも火が入りました」「いよいよ天井が崩落しました」

第19回 週刊首里城「燃える首里城を記録し続けた男性」

男の子「首里城できて何年ね?」「23年」

首里城が燃えたあの日。撮影したのは首里城のすぐ近くに住む石崎雅彦(いしざき・まさひこ)さんです。

第19回 週刊首里城「燃える首里城を記録し続けた男性」

石崎雅彦さん「2時ちょっとすぎだと思いますよ」「たまたま嫁さんが起きていて」「いつも住宅からも首里城が見える」「火がついているけどと」「祭りの準備をしてるんじゃないかというくらいで」「嫁さんは気になって見ていた」「どんどん(火が)大きくなるけどと」「それからカメラを(準備して)」

その一部始終を記録し続けた石崎さんは首里の街に生まれ育ちました。

第19回 週刊首里城「燃える首里城を記録し続けた男性」

石崎雅彦さん「今回焼けた首里城は発掘の時からずっと見ていましたよ」「生まれてお祝いもして、なくなるという」「見届けた」「なかなかないよね、一生のうちに」

当時「崩れ落ちた材料ですかね」「それが下で燃え出した」「どんどん燃え広がっています」「すべてなくなりました」

第19回 週刊首里城「燃える首里城を記録し続けた男性」

石崎雅彦さん「カメラでのぞいていても涙は流れてくるし」「どういう感情なのか分からんけどね」「これだけお城が燃えるのをカラーで残せるのは」「あってはいけないこと」「そうそうあるものではないし」「これは確実に残してやらないといかんという思いがあった」

火災の1週間後。インタビューに答える石崎さんの映像が残っていました。

当時「悔しくて悔しくて」「もう生きている間は見られないじゃないんですか」「残念です」「とにかく」

あれから5年以上が経った今、再び石崎さんを訪ねました。

第19回 週刊首里城「燃える首里城を記録し続けた男性」

石崎さん「見せる復興」「これは今来ている方はいいものを見ているなと思いましたね」「やっている方々も一生懸命だし」「復元した暁には全世界にありがとうの言葉ですよね」「当然(城を)見にいらっしゃるわけですから」「それに対するおもてなしみたいなものを首里城だけに任せないで」「地域・県あげて何かやるべきだと思いますけどね」

あの夜、慣れ親しんだ首里城が燃える様子をすぐそばで見続けたからこそ新たな姿を誰よりも待ち望んでいます。

石崎さん「早く元気な首里城を見ながら泡盛で一杯飲みながらお祝いしたい」おいしいでしょうね「おいしいよ~!」

第19回 週刊首里城「燃える首里城を記録し続けた男性」

映像のなかで「(この)首里城が出来て何年?」と聞いていた孫の男の子、当時は小学生だったそうなんですが今は高校生だという話です、時が流れるのは早いですね!あの迫力ある映像が、あんなコンパクトなカメラで撮られていたなんてビックリ。