本島北部で発生した記録的な大雨による被害から1か月です。被災地では、住民やボランティアの人が復旧作業を行っています。しかし、未だ再建の目途が見えない状態のままです。住民の生活、道路の復旧は今、どのような状況なのでしょうか?現地を取材しました。
住民「もうこんな感じで、これが低くなったときだから泥が線ひいてるんでしょうね」住民「全部パーです」住民「荷物いっぱいあったもんですから、みんなこうひっくり返ってました」
先月9日から10日にかけて本島北部を襲った大雨に気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表。国頭村や大宜味村などの地域では1時間に120ミリ以上の猛烈な雨が観測されました。
塚崎記者11月18日取材「東村です。大雨から一週間が経った今でも土砂崩れによる道路の通行止めが続いています」
名護市と東村を結ぶ県道14号線は道路の陥没や土砂崩れで通行止めに。大雨から1か月、たった現場は、
本村記者「大雨の影響で一部通行止めになっていた県道14号線は舗装作業が行われ、今では安全に通行できるようになっています」
しかし、被害を受けた住宅の復旧はまだ進んでいません。東村の民宿は、近くの川が増水し建物の一部が崩れ落ちる被害が出ました。
民宿オーナー木下富夫さん「お客さんは戻ってこない」「心配する人もいるから電話がくる。泊まれますかとか?やってますか?とか、そういうのは言われたくない、どんどん来てほしいからさ」
今は崩落を防ぐための土のうを応急的に積んでいて根本的な対応の目処は立っていません。
民宿オーナー木下富夫さん「やっぱり、見舞金だとか助成金だとか対応が遅いよね。いつまで待たすねんなという感じ、なんにもないんだもん」
国頭村比地地区、大雨で比地川が氾濫し床上浸水29件、床下浸水9件の被害がでました。この地域に6年前に引っ越してきた宮城さんは自宅で出かける準備をしていたところに水が押し寄せてきたといいます。
宮城シズ子さん「ここすれすれですね。ここまで本当に」「上がってきそうだなって思ったら引いたんじゃないんでしょうね」
宮城さんの自宅はおよそ1メートル30センチ床上浸水し半壊。今は村が用意したコンテナハウスに身を寄せていますが不安な日々は続いていると言います。
宮城シズ子さん「今思えばぞっとしますね。その時は夢中で、あっという間のことなので今考えたら怖いです」
同じ地区に住む、竹田さんの住宅も床上浸水の被害をうけ、今も掃除に追われています。
竹田伸之さん「家のなか1メートル以上泥水なので底も見えないんですよ、なので、歩けるような状態ではなかったです」
Q使える家具はある?竹田伸之さん「使えるものはほとんどない状況です」「もう少し県のほうで、今後の生活を保障できるよな感じの何かしらの手当といいますか、こんなのがもっと早く知りたいですね」
大雨による被害から1カ月元の生活を取り戻すのはいつになるのか、生活再建の目途が建たない不安を抱えながらの年の瀬です。