こちらはメイクをした男性たち。取り上げるのは「メンズメイク」です。ファンデーションやコンシーラー、アイブロウにアイシャドウ、かつては女性のものというイメージが強かったメイク用品は今や男性の愛用品でもあるのです。
県内でのメンズメイクの高まり、そしてその伝道師として第一線で活躍するウチナ―ンチュを取材しました。
那覇市のデパート1階にある化粧品売場。その一角にあるのが「メンズコスメ」のコーナーです。この日も男性たちが真剣な表情で品定め。
訪れた人「乾燥肌でそれをなくすために化粧水を塗っていたら良くなってきたので」「化粧水と美容液(を使っている)」
訪れた人2ショット初めの質問「結婚して気をつけるようになって、きれいになると男でもうれしいと思うのでやってもいいのかなと思う」
こちらの男性は化粧水や乳液に加えて数ヵ月前からくすみや毛穴をきれいに見せてくれるファンデーションのような役割を持つ「BBクリーム」を使用。周囲の反応も上々のようで。
訪れた人「ひげと鼻下と小鼻の毛穴も気になるので全体的に塗って肌がきれいに見えるように」「肌きれいと言われることが増えたかもしれない」「うれしい」
ところ変わってこちらは東京・渋谷。流行の発信地と言われて久しいこの場所で毎年開かれているのが。東京コレクション。
数々の高級ブランドが新作を発表する「東京コレクション」今回カメラはその舞台裏に潜入!国内最大級のファッションの祭典にはメイクアップアーティストとして出演者たちを支えるひとりのウチナ―ンチュがいました。その素顔に密着します!
今年も東京・渋谷で行われた東京コレクション。この巨大ファッションショーの出演者をメイクアップアーティストとして支えるウチナ―ンチュがいました。それが浦添市出身の新城輝昌(しんじょう・てるあき)さん42歳。
高校卒業後、27歳まで浦添市の美容室で働いていましたが、さらにヘアメイクを学ぼうと上京。28歳の時に大手化粧品メーカー・資生堂に入社、今や国内外のコレクションを股にかけメンズメイク商品の開発・発信も担っています。
新城輝昌さん「(高校生)当時はカリスマ美容師とかがブームの時代で」「ファッションに興味を持ったりする年代の時に」「これを作る側の人たちになりたいと思った」「一番自分が惹かれたのがヘアメイクアップアーティストだった」「当時の自分が思っていた場所で仕事ができているのは幸福なことだと思う。それを今実際にやるからこそよりもっと魅力的なものを作りたい」
午前9時すぎヘアメイク開始。
打合せ「汚しの~仕上げてもらえたらと思っています」
この日、新城さんが担当するブランドのショーには30人のモデルが出演。そのヘアメイクを18人が担当します。新城さんはその責任者としてすべての仕上がりを任されているのです。何人も同時進行でチェック。
新城輝昌さん「自分が思うかっこいい・素敵だけではなくてショーの中での世界観にフィットするか、ブランドが持っている魅力とどうかけ合わせられるかが大切なので独りよがりにならないように気をつけてやっている」
午後1時リハーサル。ヘアメイクが落ち着くと出演者たちはブランドの新作に着替えてリハーサルへ。本番まであと1時間です。
リハ中のモデルをチェックする新城さん。ショーのテーマは「戦争で被害を受けた子どもたちの苦しみと希望の間で揺れ動く感情」デリケートなコンセプトだけにデザイナーからも細かい修正が入ります。
デザイナーからの直し依頼「この人ってもうちょっと眉とか強面にできないですかね?」
新城輝昌さん「ショー全体を通して見た時の統一感だったり」「このモデルさんだけヘアメイクがちょっと弱いよねとか洋服に合わせた時にこのメイクはマッチしなかったね、みたいなことを瞬時で確認していてそれをチューニングしていく」
そして午後2時。いよいよ本番です。それぞれが力を尽くして迎えたステージ。ですが、時間はわずか15分。あっという間に終わってしまいました。
新城輝昌さん「一瞬だけのためにみんないろんなものを使って準備をしてくるが一瞬で元に戻っていくはかなさも含めて醍醐味だと思う」
あくまで服を見てもらうための場でヘアメイクが果たす役割はどこにあるのでしょうか?
新城輝昌さん「服が持っている魅力やパワーをヘアメイクの力で何倍にも広げて見せることができると思っていて」「それらを洋服に添えて最終的にすべてのバランスが整う姿になるのが理想的かなと思っている」「とにかくそこを突き詰めて正解がある仕事ではないので、その瞬間瞬間で自分が思う一番魅力的な姿を表現しようと思っている」
格好いいですよね。いつもはモデルさんにメイクをしている新城さんですが、今回は特別にビジネスマンにおすすめしたい簡単なメイクを教えてもらいました。ちょっとしたメイクで健康的に見えるようになるのです。
まずは「ペンシルコンシーラー」というメイク用品で、ひげ・クマ・シミ・赤みなど粗が目立つ部分に馴染ませて消して行きます。顔の色味が均一になるだけで整ったイメージになり、これだけでも印象はずいぶん変わります。
さらに「アイブロウ」で眉を整えていきます。程よく書くことによって「意思のある人に見える」「表情に力があるように見える」重要なポイントです。
最後に唇にリップサービスを縦・横くまなく塗り色味を補うことでさらに健康的に見えるようになります。
ビフォー・アフターがこちらです。ぜひやってみて下さい!